この記事は宅地建物取引士が監修してます。
宅地建物取引士 松岡諭司
保有資格
宅地建物取引士 / 公認 不動産コンサルティングマスター
家業の不動産屋にて大規模不動産仲介に従事。その後、売上5,000億円規模の一部上場企業にて、25年以上不動産関連業務に携わり続けてきた。リフォームにも詳しい専門家。
「家具を移動した時にうっかり壁に穴を開けてしまった」
「壁に穴を開けてしまった時は火災保険を使えるのかな?」
上記のような疑問を持っている人もいるでしょう。
賃貸の壁に穴を開いても、事故の内容によっては火災保険での補償も可能です。
本記事では、賃貸で壁穴の修理に火災保険が使える条件や、修理業者を選ぶ基準について解説します。
自宅の壁穴修理に火災保険を使いたいなら、ぜひ参考にしてください。
賃貸でも壁穴の修理に火災保険を使えることがある
賃貸での壁穴修理で火災保険を使う場合、保険内容に建物の補償が含まれているのが条件です。
賃貸の場合、建物の所有者は貸主(大家など)のため、火災保険での補償の対象が家財のみの場合は補償されません。
また、事故による穴なのか故意に穴を空けたかによっても、補償の対象が変わります。
故意に穴を空けた場合は、火災保険は適用されません。
一方、家具や家電を運んでいるときに誤って壁にぶつけてできた穴は、火災保険が適用される可能性があります。
火災保険の使用を検討している方は、申請サポート業者の利用がおすすめです。
サポート業者経由でプロに調査を依頼すると、申請が可能な場合、築10年以上の物件だと、90%の認定率で平均で100万円近くの給付金が受けられます。
保険の申請は、個人では被害箇所の特定や申請書類の作成など手続きが煩雑です。 一方、申請サポート会社は建物と火災保険の両方に精通しており、多数の調査や申請時のノウハウを蓄積しているため、申請可能な被害箇所を見逃さず、もらえる給付金を最大化してくれます。
さらに、複雑な申請書類の作成から、信頼できる修理費用の見積もり業者の紹介、現地調査まで丸投げすることができます。 また、サポート会社は保険金の給付が受けられるかの無料相談を実施しています。 信頼できる修理の見積もり業者の紹介も行っているため、まずは専門家に相談をしてみるのも手でしょう。
賃貸の壁穴に適用できる3つの保険
賃貸住宅の場合、建物の補償が付いている火災保険に加入するケースは多くありません。
しかし、下記のいずれかがセットになった保険に加入すると、壁穴の修理に保険が使える可能性があります。
- 借家人賠償責任保険
- 個人賠償責任保険
- 修理費用補償
それぞれ詳しく解説します。
①借家人賠償責任保険
借家人賠償責任保険とは、意図しない出来事やトラブルで、部屋に損害を与えたときに使える保険です。
賃貸住宅を傷つけると、住宅の持ち主である大家さんに、賠償を支払わないといけません。借家人賠償責任保険に加入すれば、大家さんに支払うべき賠償を補償してくれます。
借家人賠償責任保険が適用されるのは、火災や破裂・爆発・水濡れなどが発生したときです。
例えば、タバコの不始末が原因でボヤが発生し、部屋の一部が燃えてしまった場合は保険が適用されます。
借家人賠償責任保険では、破損による補償は対応していません。
例えば、家具を壁にぶつけて穴をあけてしまった場合は、補償対象外です。
②個人賠償責任保険
個人賠償責任保険とは、近隣住人に損害を与えたときに使える保険です。
例えば、下の階に住む人に水漏れで損害を与えた場合、個人賠償責任保険で被害の弁償ができます。
借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険との違いは、誰に対する損害が補償されるかです。
家主への損害賠償には借家人賠償責任保険が、近隣住人への損害賠償には個人賠償責任保険が使えます。
壁に穴が空いたことで近隣住人の生活に影響を与えるなら、個人賠償責任保険が適用されます。
ただし、住人に損害が発生していない場合、保険を使って修理はできないため気を付けましょう。
③修理費用補償
修理費用補償とは、自分に責任のない損害が発生したときに使える保険です。
例えば、空き巣によってドアや窓が壊されたときに使えます。
賃貸住宅に住んでいる以上、部屋が壊れたら借主が責任を持って修理せねばなりません。
仮に借主に落ち度がない損害でも、住んでいる以上修理する責任は借主にあります。
そんなときに使えるのが、修理費用補償です。
借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険と違い、他人に損害を与えていない場合でも補償が受けられます。
壁の穴・へこみ修理に火災保険が適用される3つの条件
壁の穴やへこみは火災保険を使って修理できます。
しかし、無条件で火災保険が使えるわけではありません。
壁の修理に火災保険が適用されるのは、次の3つのいずれかが原因で壁が破損したときです。
- 台風や大雨などの自然災害による破損
- 雹や飛来物による破損
- 不慮の事故による破損
それぞれ詳しく解説します。
①台風や大雨などの自然災害による破損
以下の自然災害などが原因で壁に穴が空いた場合、火災保険を使って修理ができます。
- 台風で物が飛んできた
- 積雪による雪の重さ
- 大雨で入った小さなヒビから水が侵入した
火災保険という名称ですが、火災以外にも補償されることがわかるでしょう。
火災以外の自然災害で家が傷ついたときでも、火災保険が使えないか確認することがおすすめです。
②雹や飛来物による破損
家の外から飛んできた物が原因で壁に穴が空いたときも、火災保険を適用できます。
具体的には、以下が挙げられます。
- 雹
- 飛び石
- 人が投げた物
自身に責任がなく、防ぎようのない飛来物によって穴が空いたなら、火災保険が使用可能です。
③不慮の事故による破損
自然災害や飛来物以外でも、不慮の事故による破損であれば、火災保険が使えます。
具体例は以下の通りです。
- 子供がボールを蹴って壁に穴が空いた
- 家具を壁にぶつけて穴を空けた
壁に穴をあけたのが自分でも、故意でなければ保険は適用されます。
不慮の事故による壁の穴の修理は、故意ではないことを証明せねばいけません。
ただし、修理費が免責金額以下の場合は補償対象外になります。
意図せず壁に穴を空けてしまった場合は、火災保険の申請を検討しましょう。
火災保険の申請を行う際は、保険金の給付が受けられるかの無料相談を実施しているところもあります。
信頼できる調査業者の紹介も行っているため、まずは専門家に相談をしてみましょう。
故意にあけた壁の穴には火災保険は使えない
故意に壁に穴をあけた場合は、火災保険は使えません。
例えば、リフォームの一環で壁に穴を空けたなら、その穴を閉じるための費用は自腹で支払う必要があります。
ペットのいたずらが原因で空いた穴も、火災保険の補償対象外です。
壁の修理に火災保険を使うには、自分に原因がないことを証明することが重要です。
意図的にあけた壁の穴は自腹で修理するしかないので、賃貸住宅での部屋の改造はやめましょう。
大きさ別で比べた壁の穴修理代の目安
壁に空いた穴の修理は、穴の大きさで変わります。
穴が小さければ修理費用は安く済みますが、穴が大きいなら修理費は高くなるので注意。
穴の大きさによる修理費を、次の4つの大きさごとに解説します。
- 画鋲程度
- 釘程度
- 直径10センチ程度
- 穴が複数個合った場合
上記で紹介した穴の大きさにかかる修理費をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
①画鋲程度
画鋲を使ってチラシや絵を壁に貼り付けた場合、壁に画鋲を刺すため穴があいてしまいます。
このような画鋲の穴程度であれば、費用はかからず修理業者を呼ぶほどのことでもありません。
専用のテープで目立たないようにするか、他の大きな穴の補修のついでに埋めてもらうなどしましょう。
②釘程度
釘を使って壁に穴をあけた場合は、画鋲よりも目立つ穴になってしまうため、修理が必要になります。
自分で業者を呼ぶ場合の修理費用の相場は、5,000円程度です。
賃貸の場合、修理しないと貸主に修理費用の相場以上の費用が請求される可能性もあるので注意してください。
③直径10センチ程度
部屋の模様替えをしている時などに家具を壁にぶつけてしまい、直径10センチ程度の穴があいてしまうこともあります。
直径10センチ程度の穴であれば、修理費用の相場は30,000円前後です。
このくらいの大きさの穴になるとかなり目立つので、早急に修理業者に連絡をとりましょう。
④穴が複数個あった場合
壁にあいた穴を修理せずに放置したままで、気がつけば複数の穴があいていたということもあります。
複数の穴があいたような状態の修理にかかる費用の相場は、50,000円ほど。
しかし、穴の数と大きさによって修理費用は大きく変わってきます。
複数の業者に相見積もりをとるなどをして修理費の比較検討をしましょう。
壁の穴修理を依頼する業者を選ぶ3つの基準
壁に空いた穴を自身で修理するのは難しいため、修理業者に依頼するのが一般的です。
しかし、壁の修理業者は多数あるため、修理業者選びで迷う人もいるはず。
修理業者選びを間違えると、高額の修理費用を請求されたり、手抜き工事をされたりする可能性があります。
適切な値段で、きちんと壁を修理してくれる業者を探しましょう。
信頼できる修理業者を見つけるには、次の3点をチェックしてください。
- ホームページに施工実績がある
- 見積書・契約書の内容が明確である
- アフターサービスがあるか
それぞれ詳しく解説します。
①ホームページに施工実績がある
まずは、業者のホームページから過去の実績を確認してください。
ホームページを見ることで、今までどのような工事をしていたのかや何件の依頼を受けてきたのかなどの情報がわかります。
反対に、ホームページが無い業者には要注意が必要です。
ホームページを作っていない業者の信頼性はかなり薄いので、契約はおすすめしません。
②見積書・契約書の内容が明確である
次に、調査を依頼した後に業者が出してくる見積書と契約書の内容を確認しましょう。
信頼できる業者の見積書は、工事内容の内訳がしっかりと記載されており、また契約書にも料金に関する内容を明記しています。
その点、悪質な業者は見積書や契約書の内容が十分にされていません。
工事の内訳が曖昧な見積書や、料金に関する内容が全く記載されていない契約書など。
そのため、契約をする前には業者から出された書類には必ず目を通してください。
③アフターサービスがあるか
契約する前にアフターサービスがついているかも確認しておいてください。
信頼できる業者であれば、保証期間はいつまでということを丁寧に説明してくれます。
アフターサービスがついていないと、工事を適当に済まして逃げるような悪質業者に出会う可能性もあるので注意しましょう。
火災保険で壁穴を修理する際に関する質問
まとめ:賃貸でも火災保険を使えるかチェックしよう
賃貸で壁に穴を開けてしまっても、故意に開けた穴でなければ火災保険で修理ができます。
火災保険で壁の穴を修理するには、正しい手続きで申請する必要があるため、壁に穴が開いたなら、火災保険を活用して修理しましょう。
保険の申請が難しいなら、申請サポート業者に頼むと、スムーズに保険が使えます。
賃貸の壁に穴をあけてしまってお困りの場合は、火災保険申請サポートを利用するのがおすすめです。
火災保険申請サポート業者の「修復ナビ」は、家具を誤って壁にぶつけてしまったというような、小さなお困りごとからでも相談をお伺いしております。
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