火災保険でエアコンの故障も補償してくれる?申請方法も詳しく解説!

エアコンが故障したときに、火災保険がおりるのかどうか。
「雷やゲリラ豪雨で室外機が壊れたが、火災保険は補償してくれるのか」「火災保険の申請方法はどうやるの?」などと悩んでいる方もいるでしょう。

結論、火災保険は自宅が火事になったときだけ使えるものではないため、条件を満たしていればエアコンの故障で火災保険の申請が可能になります。

しかし、もし使えるとすれば、火災保険会社にどうやって申請すればいいのでしょうか。

この記事では、火災保険でエアコンの故障に関する補償条件、そしてその申請方法も詳しく解説します。
自分の入っている火災保険で補償されるのか、自分自身で申請するにはどうすればいいのか、もう悩まなくても大丈夫です。

目次

火災保険でエアコン故障は補償できるのか?

エアコン故障は、条件を満たしていれば火災保険で補償してもらうことが可能です。火災保険には細かな規定があり、エアコン故障がその対象ならば補償されます。

ここでは、故障したエアコンがどちらの範疇に入るのかご説明します。

火災保険は「建物」と「家財」に分けられる

火災保険は「建物」と「家財」の2種類です。

家やマンションなどの物件やそれに付属するものにかける保険は「建物」、家の中にあるタンスやテレビなどの家財道具にかけるのが「家財」です。持ち家ならば自分で選択し、賃貸ならばそのマンションの所有者が選択し、入居する前までに保険をかけておきます。

火災保険にもいろいろなプランやオプションがあり補償されることが違うので、自分が現在住んでいる住居の火災保険については把握するようにしましょう。

また「家財に関する火災保険」は、入居後に自宅内にあるベッドやタンスなどの家財道具を補償してもらうために入ります。貴金属のように高価なものは別に保険に加入して補償対象にする必要があります。

またプリペイドカードや電子マネーは「家財」には含まれないので、補償対象外です。

エアコンは「建物」として認定される

エアコンは後付けすることも多く、「家財」に含まれると思う方が多いかもしれませんが、火災保険ではほとんどが「建物」として認定されます。壁面に取り付けるために、建物の一部として考えられるからです。

したがって、もしエアコンが故障した場合は、「建物」として火災保険で補償されることが多いです。もし加入している火災保険が「家財」のみの場合はエアコンの故障が対象外の場合もあるので、加入中の保険がどちらとして扱っているのか確認しておきましょう。

火災保険でエアコン故障が補償されるケースは?

火災保険でエアコン故障が補償されるケースは?

では一体どういった場合にエアコン故障が火災保険で補償されるのでしょうか。火災保険でエアコン故障の補償が明記されていても、すべてが補償されるわけではありません。

具体的に補償されるケースをご紹介します。

エアコンから水漏れした場合

エアコンから水漏れした場合、火災保険から補償を受けられます。火災保険では突発的な事故や回避できない原因でエアコンが故障した場合に補償されます。

エアコンの水漏れは以下のような原因によって引き起こります。

  • 埃によるホースの目詰まり
  • 配管ホースの歪み
  • 熱交換器などの部品の故障
  • 豪雨などで雨水が逆流する
  • 結露などの気象条件

これはエアコンを所有している方の不可抗力で起こった故障なので、補償対象です。もちろん水漏れによって発生した壁や床の水浸し被害の補償も含まれます。

マンションなどで上階のエアコン水漏れによって自宅のエアコンが故障したり壁が水浸しになる被害があった場合は、上階の住人の火災保険で補償される場合と、自分の火災保険で補償される場合があるので、ご自身の入っている火災保険会社に確認してください。

落雷による過電流の場合

落雷や風水害などの天災による故障も補償されます。直接室外機に雷が落ちなくても、周辺の電柱や木に落雷した際の「雷サージ」現象についても補償対象です。

雷サージが起きると過電流が流れて、コンセントを通じて自宅の電化製品が故障することがあります。もちろんエアコン故障の原因にもなります。

したがって、直接自宅が落雷しなくても、近所の落雷が原因で故障したのならば火災保険が適応されるので、保険会社に連絡しましょう。

子供のおもちゃが室外機にぶつかって壊れた場合

子供のおもちゃが室外機にぶつかって壊れた場合

子供のおもちゃや近所の子供がボール投げをしてそれが室外機に当たって故障した場合も火災保険で補償されます。もちろんボール投げやおもちゃがぶつかって壁に穴が開いたりした場合も補償されます。

ただし、故意のものは補償対象外なので、自分の子供が遊ぶときはできるだけ離れて遊ぶように言いましょう。ぶつけて室外機が故障することが予見される事態ならば、故意と判断されて補償されない可能性もあります。

あくまで故意ではなく、突発的で意図しない故障だけが補償の対象なので注意してください。

強風で飛んできた物が室外機にぶつかった場合

台風などで折れた枝や看板などが飛んできて室外機にぶつかって故障した場合も補償されます。エアコン所有者に過失のない故障は補償範囲内です。

台風や竜巻などで大きな被害が出ているときは、故障していないか確認しましょう。

室外機が盗難にあった

室外機の盗難も補償されます。ほとんどの火災保険では、盗難も含まれます。

警察に被害届を出してから、保険会社に連絡してください。警察に届けると、実況見分や供述調書を取られたりする手間や時間がかかりますが、保険会社から補償を受けるためには警察への被害届の提出が必須です。

火災保険でエアコン故障を申請する方法

火災保険でエアコン故障を申請する方法

所有するエアコンの故障が火災保険で補償されそうならば、保険会社に申請しなければなりません。今ではウェブを使って簡単に申請することもできるようです。

ここでは申請方法についてご説明します。また申請前には下準備をしておくとスムーズに進みます

  • 故障箇所の写真を撮る
  • エアコンの製造年月日や型番を確認する
  • 保険書類を手元においておく
  • 簡単に修理費の見積もりを出しておく(免責額以下ではないか)

これらを先に準備しておくと保険会社との話し合いが早く進みます。

保険会社に連絡して必要書類を送ってもらう

自分の入っている火災保険の会社に連絡して事情を説明します。保険会社によってはウェブを使って連絡できるところもあり、LINEやメールを使えば多忙な方でも早く対応できます。

公式HPを確認して、一番手続きしやすい方法で連絡しましょう。

その際以下の情報をまとめておくと、説明しやすいです。

  • 契約者の契約番号・氏名など
  • 故障した日時・場所
  • どういった状況なのか・故障した原因

保険証が手元に見つからなくても、保険会社に問い合わせてみると対応してもらえます。電話・LINE・メール問い合わせのどの方法でも、わかりやすく説明しましょう。

不明点はオペレーターから質問があります。被害状況を明確に返答してください。

書類に記入して保険会社に返送する

書類に記入して保険会社に返送する

保険会社に連絡した後、その状況に応じた申請書類が自宅に送付されます。なるべく早く準備・記入して返送しましょう。

提出書類概要
給付金請求書損保会社が用意する専用のフォーマットに記入
修理見積書修理会社に見積もりを依頼
損害明細書家屋の被害箇所や家財について1点ずつ記入
罹災証明書自然災害で被災した場合に管轄の消防署、または、市町村が発行する証明書
事故内容報告書保険会社が用意する専用の用紙に災害の発生日、事故状況の詳細を記入
被害写真建物が特定できる写真、建物の全体の写真、被害箇所が同時に写っている写真
住民票本人確認に使用
印鑑証明書請求金額が高額な場合、保険金請求書に実印を押印し印鑑証明書をつけて提出
建物登記謄本建物の所有者と保険請求者の一致を確認

故障や被害の理由によって必要書類は変わってきますが、住民票・印鑑証明など役所に行く必要があるものは、時間がある時に揃えておくと早く書類の用意ができるので、先に準備をしておくことをおすすめします。

早く返送したほうが、早く補償も受けられます。エアコンを使わない時期ならばいいですが、エアコンを使う時期ならば少しでも早く保険会社に送り返しましょう。

保険会社の鑑定人が被害状況を査定

書類を保険会社が確認した後、保険会社が査定します。虚偽の申請がないかどうか、保険会社又は保険会社から委託された鑑定人が確認にくることもあります。

被害状況と修理見積もりに差額が大きいと判断されたり、請求金額が高額の場合に鑑定人が査定に来ることが多いです。あくまで確認作業なので、水増し請求のような虚偽の申請をしていなければ問題ありません。

補償対象と認定後、保険金を受け取り修理

故障・被害内容を書いた提出書類と査定人が確認した結果、保険金が決まります。保険金が決まり次第、保険会社から補償金の提示があり、指定口座に振り込まれます。

金額に不満がある場合は、提示された時に保険会社と話し合うか、「そんぽADRセンター」という苦情対応窓口があるのでそちらに連絡してください。解決しそうにないと感じたら、弁護士に相談することもおすすめです。

火災保険でエアコン故障が補償されないケースは?

火災保険でエアコン故障が補償されないケースは?

火災保険でエアコン故障をすべて補償してくれるわけではありません。補償されないケースもあります。

その場合は申請しても却下されますのでご注意ください。補償されないケースをご説明します。

経年劣化の場合

エアコンの故障が経年劣化によるものならば、補償対象にはなりません。保険会社によって年数は決まっていて、その年数を超えれば経年劣化による故障と認定されます。

保険会社に問い合わせて確認するとその基準が確実にわかりますが、基本的に10年が目安です。

また、自然災害で故障しても、設置してから年数が経っていると補償対象外と言われることもあります。どちらが原因か明確に判断できないからです。

もし補償外と言われてどうしても納得できない場合は、専門家の意見を聞いて保険会社と交渉しましょう。

故意に壊した場合

故意にエアコンを破損した場合は補償されません。買い替えたいからわざと破損したり、夫婦喧嘩などで物を投げた時にエアコンに当たって故障した場合は故意と認定されて補償対象外になります。

子供が遊んでいてぶつかったり、物を当てた場合は故意ではないと考えられますが、大人が同じようなことをした場合は故意と認定されます。大人であればエアコンの故障が容易に想像できると考えられるからです。

どちらの場合も虚偽の申し立てをした場合は詐欺罪に問われる場合もあるので、故意に壊したときは申請するのはやめましょう。

免責額より低い場合

火災保険によっては免責額が決まっていて、修理見積もり時に免責額を下回っていた場合は補償対象になりません。免責額の形式はエクセス型とフランチャイズ型の2通りあります。免責額は火災保険やプランによって違いますので、申請前には必ず確認してください。

エクセス型フランチャイズ型
あらかじめ決められた金額を超えた分が給付金として支払われる損害額が20万円以上の場合、給付金が全額支払われる

以下のように、見積もり額から免責額が控除された(引かれた)額が保険会社から支払われます。補償対象の故障でも、軽微なものなら免責額より下回るので、申請しても補償金は支払われません。

免責額より見積もりが少ない場合は、メーカーや販売店での保証も確認して、保証されるかどうかを確認しましょう。

【エクセス型】免責額が10万円の場合
  • 修理見積もりが3万円→免責額より下回っているので補償額は0円
  • 修理見積もりが30万円→免責額10万円が控除されて20万円受け取り

火災保険を請求する時の注意点

火災保険を請求する時の注意点

火災保険を請求する時に、もう一度確認することをまとめました。

補償対象の故障でも、申請する前にもう一度確認してください。

免責金額を確認する

先にご説明したように、免責額を下回る額を請求しても補償金は支払われません。信用できる業者に見積りしてもらい、見積もり金額を出してもらいましょう。

免責額より高額にしようと水増ししてもらうと虚偽認定されてしまいます。虚偽認定され悪質だと思われると、詐欺罪に問われる可能性もあります。見積もり金額と免責額を再確認してください。

故障後3年以内に申請する

火災保険に請求するときには請求期限があり、故障が発生してから3年で時効になって請求権がなくなります。エアコンが故障したときは、できるだけ早く申請しましょう。

特に天災に見舞われた場合、なかなか申請までに手が回らないかもしれません。落ち着き次第、保険会社に連絡するようにしてください。

購入時の保証も確認する

エアコンには購入した販売店やメーカー保証がかかっている場合もあります。今ではエアコンを10年保証してくれる販売店も珍しくありません。

そうすると、火災保険を申請する手間をかけたり、免責金額を考えなくても無料で販売店やメーカー保証で修理してもらえることもあります。販売店の保証も上限が決まっているので、どちらを使うほうがお得になるのか考えてみてください。

火災保険でエアコンの故障は補償できる!

エアコンは火災保険において「建物」の位置付けです。したがって、災害や不足の事態が起こってエアコンが故障した場合、火災保険で修理することができます

ただし、全ての故障で補償されるわけではなく、経年劣化や故意にエアコンを破損した場合には補償対象外となります。

また、免責額やメーカー・販売店保証もチェックすることを忘れないようにしましょう。もしエアコンが故障したのならば、手続きが大変だからと後回しにせず、なるべく早く保険会社に連絡して相談することがおすすめです。

もしくは、火災保険申請サポートの活用もおすすめします。
エアコン以外でもご自宅の気づかなかった被害箇所も見つけてくれるため請求金額の最大化がはかれます。火災保険申請サポートは、破損箇所の調査見積もりから、書類作成のアドバイスまでトータルで手厚くサポートしてくれます。

申請しても万が一給付金が得られない場合は、費用がかからないのでリスクなく依頼できるのが、火災保険申請サポートの特徴です。

修復ナビでは相談者の不安を少しでも軽減するために、まずは無料でお話を伺っております。メールやLINEで簡単に質問できますので、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

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