「砂壁をリフォームしたいけれど、費用はどのくらいかかるの?」
「砂壁にはどのようなリフォーム方法がある?」
とお悩みではないでしょうか。
この記事では砂壁リフォームの価格相場や、方法などを徹底解説するので、ぜひご覧ください。
なお、条件を満たしていれば、リフォームの費用を抑える手段のひとつとして火災保険を適用できる場合があります。
和室や床の間によくある砂壁とは?
砂壁とは、壁の表面に色砂がたっぷりと塗られている壁のことです。
砂壁は和室によく使われます。
壁自体は砂ではなくモルタルや石膏ボードなどでつくられており、その上に砂が塗られています。
砂壁のメリットとデメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
調湿効果に優れている | メンテナンスが大変 |
アレルギー対策ができる | 工事期間が長い |
防火性が高い | リフォーム費用が高額 |
なお、砂壁の中には色付けのために貝殻粉や色ガラス、金属粉などが含まれているものもあります。
砂壁のリフォーム方法5選!費用や工事期間も紹介
砂壁のリフォームにはどのような方法があるのでしょうか。
ここでは、砂壁のリフォーム方法を5つ紹介します。
- 砂壁を塗りなおす
- 砂壁を漆喰や珪藻土壁に塗り替える
- 腰壁にする
- 上から壁紙を貼る
- ペンキで塗装する
砂壁のリフォームは、内容によって料金や工事期間が変わります。
少しでも費用を抑えたい方には、リフォームする壁と似た素材で塗りなおしをするのがおすすめです。
以下でそれぞれのリフォーム方法を紹介します。
①そのままの砂壁を維持したいなら塗りなおす
そのままの砂壁を維持したい場合は、リフォームする壁と似た色や素材で塗りなおすことをおすすめします。
砂壁を塗りなおせば部屋の雰囲気を保てるだけでなく、砂壁特有の調湿性や防火性も保つことが可能です。
6畳の部屋の砂壁を塗り直した場合のリフォーム費用相場は以下の表の通りです。
部屋の種類 | 費用相場 | 工事期間 |
床の間なし6畳 | 約5.5万円~7.5万円 | 2~4日 |
床の間あり6畳 | 約6.5万円~10万円以下 |
砂壁の状態によっては、相場よりも費用が高額になる点には注意しましょう。
②調湿性を向上させたいなら漆喰や珪藻土壁に塗り替える
調湿性を高めたい方は、漆喰や珪藻土の壁に塗り替える方法がおすすめです。
漆喰や珪藻土は調湿性が高く、防火性や断熱性、脱臭効果も備わっています。
そのため、ほかのリフォーム方法と比べて施工時間や求められる技術、材料費も高くなります。
6畳の部屋の砂壁を塗り直した場合の、リフォーム費用相場は以下の通りです。
部屋の種類 | 費用相場 | 工事期間 |
床の間あり6畳 | 約7~13万円 | 2~4日 |
床の間なし6畳 | 数千円~数万円程 |
漆喰や珪藻土は、ひび割れしやすい素材です。
ひび割れの原因の多くは水分不足や下地のズレで、放置すると耐震性が下がったり雨漏りを引き起こしたりします。
多少のひび割れならば珪藻土や漆喰材を水で溶かして、ハケにつけてなぞることで修復可能です。
ひび割れがあまりにもひどい場合には、業者に修復してもらうことをおすすめします。
③砂壁の風合いを残したいなら腰壁にする
部屋の雰囲気を少し変えたいけれど、砂壁の独特な風合いを残したいという方には腰壁をおすすめします。
腰壁とは、壁の中心あたりから下と上に別の素材が貼り付けられている、おしゃれな見た目の壁のことです。
砂壁は家具を置いているとどうしても砂が落ちてきたり、壁が擦れて傷んだりしてしまうことがあります。
下半分を板などにすれば、落ちてくる砂の掃除の手間がなくなり、壁も傷まずに済みます。
6畳の部屋の砂壁を塗り直した場合の、リフォーム費用相場は以下の通りです。
部屋の種類 | 費用相場 | 工事期間 |
6畳の和室 | 約15~18万円 | 1~4日 |
なお、上下を分ける部分は床から約90~120cmくらいが一般的です。
④内装の雰囲気を変えたいなら砂壁の上から壁紙を貼る
内装の雰囲気を変えたい方や、和室を洋室にしたい方は、砂壁の上から壁紙を貼るのがおすすめです。
壁紙にはデザインが数多くあり、汚れ防止や消臭効果などを備えた高性能なものもあります。
6畳の部屋の砂壁を塗り直した場合の、リフォーム費用相場は以下の表の通りです。
部屋の種類 | 費用相場 | 工事期間 |
6畳の和室 | 約10~15万円 | 1~2日 |
壁紙貼りは、1~2日で完了します。
⑤砂が落ちないようにするにはペンキで塗装する
費用を少しでも抑えたい方や、砂が落ちてくるのが気になる方にはペンキ塗装をおすすめします。
砂壁のペンキ塗装には、「ジョリパット」がおすすめです。
ジョリパットとは、砂などを塗料に混ぜたモルタル外壁用塗材のことです。
耐久性に優れている上にカラーやデザインが豊富なので、オリジナルティあふれる壁にアレンジできることでしょう。
ペンキはニオイが強いので、施工直後は窓を開けるなどしてしっかりと換気をしてください。
6畳の部屋の砂壁を塗り直した場合の、リフォーム費用相場は以下の表の通りです。
部屋の種類 | 費用相場 | 工事期間 |
6畳の和室 | 約10万以下 | 2~4日 |
ペンキ塗装では調湿性や砂壁の独特な風合いが損なわれたり、砂壁の劣化具合などによって施工できない場合があったりする点には注意しましょう。
【方法別】砂壁をDIYでリフォームする際の注意点
砂壁リフォームの施工は難しいため、DIYをすると逆に費用がかさんでしまうことも多くあります。
ここではそうならないために、砂壁リフォームをDIYする際の注意点やコツを解説します。
DIYでリフォームしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ペンキで塗装する場合
ペンキでの塗装はDIYの中でも簡単な方法です。
ほかのリフォーム方法より費用が安く、初心者でも施工がしやすいこともメリットだといえるでしょう。
カラーバリエーションも多いため、部屋の模様替えをしたい方にもおすすめです。
塗装する際の注意点は、以下の2つです。
- 下地処理をしっかりと行う
- 二度塗りをする
砂壁の劣化が進んでいる場合は粉が落ちたり、粉と塗料が一緒にはがれ落ちたりして失敗してしまうこともあります。
そうならないためにも、先端がへら状のスクレーパーなどで、古い砂壁をしっかり取り除きましょう。
また、塗装の場合は、中塗りと上塗りとでペンキを2回塗る必要があります。
中塗りではハケで端の部分を塗り、もう一度ローラーで広い面を塗っていきます。
乾燥後にもう一度同じ手順で上塗りをすれば、塗装は完成です。
漆喰や珪藻土で塗り替える場合
高級感ある見た目の漆喰や珪藻土は、調湿性に優れているため生活空間を快適にしてくれます。
さまざまな塗り方ができるため、自分好みのデザインに仕上げられることも特徴です。
DIYで漆喰や珪藻土に塗り替えるときには、以下の3つに注意しましょう。
- 下地処理をしっかりと行う
- 厚塗りしすぎない
- 粉末タイプを使う際にはつなぎ材を加えて練る
漆喰や珪藻土で塗り替える場合も、下地処理は重要です。
厚塗りしすぎると重さに耐えきれず、施工後にはがれ落ちる可能性があるので注意しましょう。
壁紙を貼り付ける場合
壁紙を使えば、塗装などではできない柄物のデザインにすることもできます。
砂壁は表面がザラザラしているため、壁紙を貼るのは難しいです。
しかし、道具をしっかりと揃えて注意点を守ればDIYでのリフォームは可能です。
注意点は、以下の3つです。
- 下地処理をしっかりと行う
- 道具を揃える(ベニヤ板ややすり、ハケなど)
- 壁紙を貼る際にはしっかりと内側の空気を外に出す
砂壁のザラザラした状態のまま壁紙を貼ってしまうと、すぐに剥がれ落ちてしまいます。
そのため、砂壁にベニヤ板などをかぶせることが必要です。
ベニヤ板を使わない場合は、表面を平らにするためにパテを塗り、やすりで削ります。
表面を平らにすれば、あとは壁紙を貼るだけで完成です。
壁紙を貼る際の注意点は、しっかりとハケで空気を外に出すことです。
砂壁を補修・リフォームするタイミングは?
砂壁にはメリットも多いですが、昔の家に使われていた壁材なので現在では劣化が進み、あまり良い状態とは言えないことがほとんどです。
しかし、「補修やリフォームのタイミングがわからない」という方もいることでしょう。
以下では、砂壁の補修やリフォームすべきタイミングを説明します。
家の砂壁をリフォームするべきかどうか、ぜひチェックしてみてください。
壁にカビが生えたとき
砂壁は表面が凸凹しているため、ホコリや汚れがつきやすく、湿気をため込みやすいです。
雨などが続き風通しが悪くなると、湿度が上昇してカビが発生します。
カビが引き起こす主な問題は、以下の4つです。
- 砂壁がはがれ落ちやすくなる
- カビ菌でアレルギーを起こす
- クーラーなどにもカビ菌がつく
- 断熱材や柱までカビが広がる
砂壁のカビ取りは業者でも難しかったり、取っても再発したりすることが多い傾向にあります。
そのため、広範囲なカビの発生や再発したカビには、補修ではなくリフォームがおすすめだといえるでしょう。
砂壁表面の砂粉がポロポロ落ちるようになったとき
長年にわたり砂壁を使用していると、劣化により表面の砂粉が勝手にボロボロと崩れ落ちてきてしまいます。
健康に大きな害はありませんが、小さい子どもがいる家庭は特に口に入れてしまわないか心配になることでしょう。
砂壁の表面の砂粉が落ちる原因は、主に以下の3つです。
- 急激な湿度の変化により砂壁が劣化する
- カビの影響で砂壁がはがれ落ちる
- ダニやシバンムシの影響で砂壁が傷む
砂粉が落ちると砂壁のメリットである調湿性や消臭効果などの低下にもつながり、見た目もあまり良くありません。
さらに放置すると、砂壁が古臭いニオイを放つようになります。
砂粉が崩れ落ちるようになったら、補修やリフォームを検討しましょう。
火災保険で砂壁をリフォームできる可能性がある!
「砂壁リフォームと火災保険は無関係なのでは?」
と、思っている方も多いことでしょう。
しかし、砂壁リフォームには火災保険を適用できる場合があります。
火災保険が砂壁リフォームに適用できるのは、台風や落石などの自然災害や、火災により砂壁が損壊した場合などです。
また、「不測かつ突発的な事故による汚損や破損」でも、損壊に対する修理費用が補償されるケースがあります。
火災保険を申請するなら、申請サポート業者を使うのがおすすめです。
砂壁をリフォームする際に業者を選ぶポイント2選
仕上がりに満足がいかないなどのトラブルを防ぐためにも、リフォーム業者を慎重に選ぶことが大切です。
以下ではリフォーム業者を選ぶ際のポイントを2つ紹介します。
- 実績が多いリフォーム業者を選ぶ
- 相見積もりをとって比較検討する
業者によって、費用や工事方法は大きく変わります。
以下で解説する内容を参考に業者を選び、納得のいく費用やリフォーム方法で快適な空間を手に入れましょう。
①実績が多いリフォーム業者を選ぶ
砂壁の施工は難易度が高く、施工費用も高額な傾向にあります。
そのため、実績が少ない業者だと知識や経験不足により施工不良を起こし、砂壁の劣化が早まる恐れがあります。
業者が自分の要望に答えてくれるのか、実績があるのか、アフターフォローもきちんとしているのかをチェックしましょう。
実績が豊富かを事前に確認するには、施工事例を見てみるとよいです。
また、施工事例を見ることで、その業者が得意としているリフォームも分かることでしょう。
②相見積もりをとって比較検討する
砂壁リフォームの際には複数の業者の見積もりを比較する「相見積もり」をしましょう。
費用や工事内容を比較することで、より納得のいく業者を選べるためです。
一社だけに見積もりを依頼すると、適正な価格や工事内容なのかわかりません。
また、「ほかの業者と比較している」と伝えれば、安く見積もってもらえる可能性もあります。
相見積もりの際のポイントは、以下の2つです。
- 条件や予算を統一する
- 諸経費、材料費、施工費など分けて記載してもらう
上記2点に気を付けて相見積もりをし、よりよい業者を選びましょう。
砂壁のリフォームを依頼する前に、火災保険が利用できるか確認してみましょう。火災保険の給付金でリフォーム費用がまかなえるかもしれません。
リフォーム後に申請してしまうと、被害箇所の確認ができないため給付金がもらえない可能性があります。
もし、火災保険申請を自分で行うのに不安があるなら、火災保険申請サポートを利用するのがおすすめです。
火災保険の申請は複雑な専門知識が必要なため、ご自身で給付金請求を行うと、見落としや間違いが発生する可能性もあります。
スムーズな申請と最大限の給付金を受け取るには、プロの力をかりるといいでしょう。
「修復ナビ」ではご相談から火災保険の申請サポートまですべて無料で対応しています。また弁護士監修で、現地調査も一級建築士などのプロが行うため安心してご利用できます。
気になることがございましたら、まずはお気軽にメールやLINEでご相談ください。すべて無料で対応させていただきます。