「無落雪屋根ってどんな機能があるの?」
「自分にとって必要なものか判断がつかない…」
このような疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、無落雪屋根の必要性やメリット・デメリット、費用感まで解説します。
リフォームで導入するときの判断材料として、ぜひ参考にしてください。
無落雪屋根とは何かを正確に理解して、あなたの家に必要なのか必要でないのか判断しましょう。
なお、無落雪屋根へのリフォームには火災保険を使える可能性があります。
火災保険を申請するなら、申請サポート業者を利用しましょう。
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1.北海道などの雪国に多い住宅の無落雪屋根(建築)とは?
北海道や東北地方の一部、北陸地方の一部などの豪雪地域においては、屋根に積もる雪の対策が必須です。
屋根に積もる雪は、住宅全体に大きな負荷をかけます。
仮に、積雪対策をせずに家を建てれば、雪の重みで屋根から潰れる事態が起こりかねません。
屋根に積もる雪の対策として生まれたのが、無落雪屋根です。
無落雪屋根は、屋根の上で雪を溶かす形状に設計されています。
つまり、落雪の心配や雪下ろしの手間が必要なくなるというわけです。
一般的な屋根の雪対策は、屋根の勾配を大きくして積もった雪を自然落下させる方法。
しかし、屋根から雪を落とす造りでは、雪の落とし先や落とした雪の処理方法も考える必要が出てきます。
落とし先に充分なスペースが確保されていなければ、隣家や公共道路に迷惑をかけてしまうかもしれません。
豪雪地帯で屋根の雪問題を解決する方法が、無落雪屋根というわけです。
2.無落雪屋根の種類は3つ
雪国では欠かせない建築方法の無落雪屋根ですが、種類によって見た目や性能に違いがあります。
ここでは、無落雪屋根で採用される以下3つの方式を解説します。
- スノーダクト方式
- フラットルーフ方式
- 勾配屋根方式
それぞれどのような屋根か、確認していきましょう。
(1)スノーダクト方式|無落雪屋根の主流
スノーダクト方式は、屋根の中央部に向けて溶けた雪が流れるように勾配が設計された方式です。
通常の屋根は三角形の形で、家の外側に雪が流れる構造となっています。
一方、スノーダクト方式は、溶けた雪が中心に向かって流れるM字状の構造です。
中央部がへこんだ形にすることで、太陽光で溶けた雪が中央のダクトに集められます。
集まった溶けた雪を、ダクトを通して外に排出するという仕組みです。
落雪が無くなることに加え、屋根の端に水が流れないことで氷柱が発生しにくい特徴があります。
デメリットは、中央のダクトにゴミが溜まりやすいという点。
1年に1回ほど定期的にメンテナンスし、ダクト部分の掃除を行いましょう。
(2)フラットルーフ方式|勾配が緩く平らな屋根
フラットルーフ方式とは、屋根の勾配を限りなく水平に近くすることで、落雪を防ぐように設計された屋根です。
勾配がほとんど付いていないことで、降った雪はそのまま屋根に蓄積されていきます。
そのため、軒先や駐車スペースに落雪することがありません。
わずかに付いた勾配は、溶けた雪や雨水を屋根先から下に流す役割を果たします。
スノーダクト方式とは違い、メンテナンスがそれほど必要ない点がメリット。
しかし、外向きに緩い勾配が付けられているため、氷柱や雪庇ができやすいというデメリットもある屋根方式です。
(3)勾配屋根方式|通常の屋根に雪止め構造を設置する
勾配屋根方式とは、一般的な屋根に雪止めを設置する方式のことです。
通常の勾配屋根に雪止めを設置することで、雪の自然落下を防止します。
また、雪止めとして突起が付いた形状の屋根材を使うケースもあります。
他の方式と異なり、一般的な屋根のデザインとなるため、見た目にこだわりたい場合に向いている方式といえるでしょう。
気を付けなければいけないのは、雪止めの許容量を越える荷重がかかったとき、屋根から雪が落ちてしまうことがある点です。
屋根の下に充分なスペースを備えている場合は、問題なく採用できる方式となっています。
3.家を無落雪屋根にするメリット
ここまで、無落雪屋根の形状を説明してきましたが、採用するメリットはどのようなものか気になりますね。
屋根を無落雪屋根にする主なメリットは、以下の3点です。
- 雪下ろしが不要になり手間を削減
- 落雪が無くなる
- 雪止めの設置が必要なくなる
それぞれ順番に見ていきましょう。
メリット1.雪下ろしが不要になり手間を削減
無落雪屋根導入のメリット1つ目は、雪下ろしの手間が無くなる点です。
通常屋根の場合、落雪や住宅にかかる荷重を軽減するための定期的な雪下ろしと、下ろした雪の除雪作業が必要になります。
しかし、無落雪屋根を取り入れることで、雪下ろしや落雪後の除雪といった手間がかかりません。
雪下ろし作業をする場合は、落下事故の危険性もあります。
2021年1月6日に公表されたNHKの調査によると、2020年~2021年の雪下ろし死亡事故は28件にも及んでいます。
様々なリスクを伴う雪下ろし作業を無くせる点が、無落雪屋根導入における最大のメリットと言えるでしょう。
メリット2.落雪が無くなる
無落雪屋根の導入によるメリットの2つ目が、落雪が無くなることです。
屋根から雪が落ちることを想定する場合には、雪が落ちる先を考えなければいけません。
近隣住民の土地や、道路に落ちてしまってはトラブルが発生するケースが多々起こってくるでしょう。
つまり、自分の土地のどこかに雪を落とす必要が出てきます。
ですが、屋根いっぱいに溜まっていた雪の量は相当なもの。
必然的に落とすスペースもかなりの広さを確保しなければいけません。
無落雪屋根にすると、従来必要としていた落雪用スペースを自由に活用可能です。
また、落雪による事故やご近所トラブルを避けられるといった、二次的なメリットも得られます。
メリット3.雪止めの設置が必要無くなる
メリットの3つ目は、落雪防止のために使われている雪止めを設置する必要が無くなる点です。
地域相場によっても変わってきますが、雪止めの設置に数十万円の費用ががかかることもあります。
無落雪屋根にリフォームすると、他のメリットと合わせて急な出費がなくなることを覚えておきましょう。
4.無落雪屋根を取り入れるデメリット
無落雪屋根のメリットは、積雪量が多い地域で過ごす上で見逃せないものばかりでした。
しかし、無落雪屋根にするときには多少のデメリットも存在します。
以下2点のデメリットを確認して、リフォームする際の検討材料にしましょう。
- 屋根にかかる負担が大きい
- 定期的なメンテナンスが必要
それぞれ、詳しく解説していきます。
デメリット1.屋根にかかる負担が大きい
1つ目のデメリットは、住宅への負担が大きい点です。
無落雪屋根は、降った雪をそのまま屋根上に留めておくのが基本方式。
つまり、相当の重量が住宅全体にかかり続けることになります。
中途半端な施工では、雪の荷重がドアや窓などに歪みをもたらし、開閉の妨げとなるかもしれません。
このデメリットを解決するには、信頼と実績がある施工業者に依頼して家屋の負担を考慮した無落雪屋根にして貰いましょう。
デメリット2.定期的なメンテナンスが必要
無落雪屋根を採用する場合、1年に1回を目安に定期的なメンテナンスが必要です。
スノーダクト方式の屋根は、中央のダクトにゴミや枯れ葉が溜まることで、水が流れにくくなるケースがあります。
フラットルーフ方式なら、雨漏りの点検が必要です。
勾配屋根方式は、雪止めの設備が劣化していないか点検しなければいけません。
落雪や雨漏りのリスクを最小限に抑えるためには、定期的な掃除・メンテナンスが必要となってくるでしょう。
5.無落雪屋根にリフォームする際の相場はどれくらい?
無落雪屋根にリフォームする場合、住宅の屋根を丸ごと葺き替えて屋根構造を変える必要があります。
どのくらいの費用がかかるのか想像しづらい部分ですので、下記の相場を1つの目安としてお考えください。
- 一平米あたり約8,000円から10,000円
- 一軒の費用相場は100~300万円
地域性や施工するや屋根の面積・屋根材、業者の違いで、リフォーム費用は変わります。
リフォームを検討するときは、相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取ることで、費用面や施工の安心度を比較して判断できます。
6.無落雪屋根にリフォームする前に考えなければいけないこと
無落雪屋根のリフォーム相場を確認しましたが、他にも施工前に考えておきたいことがあります。
ここでは、以下3点の事前に考えておきたい事柄を見ていきましょう。
- 費用対効果を吟味する
- 太陽光発電システムの設置予定はないか
- 屋根の種類によって雪庇対策を考える
事前に把握しておくことで、無落雪屋根にした後の後悔を避けられます。
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
費用対効果を吟味する
無落雪屋根へのリフォーム前に、費用対効果は十分か考えてみましょう。
雪がそれほど降らず、落雪による被害や危険性も少ない場合、無落雪屋根の恩恵は少なく感じるかもしれません。
屋根のリフォーム以外の落雪防止策として、融雪ヒーターや雪止めを設置する方法があります。
地域によって価格は変わりますが、それぞれの設備を設置する費用相場は以下のとおりです。
- 融雪ヒーター:8万円~10万円
- 雪止め:30万円~70万円
落雪防止によるメリットと費用を天秤にかけ、適切な対策を施すようにしましょう。
太陽光発電システムの設置予定はないか
太陽光発電システムを検討するなら、無落雪屋根との相性を考える必要があります。
無落雪屋根は、雪をそのまま屋根上に留めておくという特性上、太陽光パネルとの相性があまり良くありません。
太陽光パネルの上に雪が乗ることで、発電効率が極端に下がるからです。
また、無落雪屋根に対応した架台(太陽光パネルを乗せる台)は、通常価格に比べて割高になる傾向があります。
「冬以外の発電で十分」
「多少割高になってもどうしても設置したい」
このように考える場合は、太陽光パネルの設置を考えてみましょう。
屋根の種類によって雪庇対策も考える
無落雪屋根にリフォームするときは、雪庇(せっぴ)対策も考えて屋根の種類を選びましょう。
雪庇とは、風下方向に向かって屋根からせり出してできる雪の塊。
フラットルーフ方式で起こりやすい現象です。
落雪がなくても、屋根から壁に向けて曲がった雪庇が窓ガラスにぶつかる可能性があります。
積雪地域かつ風が強く吹く地域では、他の屋根方式を取るといった対策が必要です。
【Q&A】無落雪屋根で気になることは解消しておこう
無落雪屋根の導入で考えておきたいことも把握して、リフォームの不安がなくなってきたのではないでしょうか。
この項目では、さらに前向きに検討するために無落雪屋根で気になる疑問を解消しましょう。
無落雪屋根に関して、以下3つのよくある質問をQ&A形式で解説します。
- スノーダクト方式の屋根は雨漏りしやすい?
- 無落雪屋根の掃除はどうすればいい?
- 無落雪屋根の塗装はどうするの?
それでは、見ていきましょう。
Q1.スノーダクト方式の屋根は雨漏りしやすい?
雨漏りしやすいというわけではありません。
しかし、メンテナンスを怠ると雨漏りする可能性があります。
スノーダクト方式で雨漏りする原因は、ダクト部分がゴミなどで詰まったり、ダクトのカバー部分が破損することです。
他にも、ダクトから排水するパイプが詰まることで、水が溜まって雨漏りすることがあります。
定期的なメンテナンスをすることで避けられるので、忘れずに依頼しましょう。
Q2.無落雪屋根の掃除はどうすればいい?
スノーダクト方式を採用した際には、ダクトのメンテテナンスと掃除が必須です。
業者に依頼することももちろん可能ですが、自分で掃除することで費用が抑えられます。
ダクトに詰まっているゴミ・枯れ葉の除去がメインの作業内容です。
作業自体はそれほど難易度の高いものではないかもしれません。
しかし、冬場や雨天・強風時の作業は危険が伴うため避けましょう。
雪が降る季節の前にできる範囲で確認することをおすすめします。
Q3.無落雪屋根の塗装はどうするの?
無落雪屋根においても、外観を重視する際には定期的な塗装は必要となります。
フラットルーフでは、外部からあまり見えない部分ではありますが、屋根にダメージが蓄積しサビが目立つようになる可能性も。
塗装材の役割としては、屋根の劣化防止や防水目的もあります。
定期的な塗装は必要とみたほうがいいでしょう。
まとめ:無落雪屋根へのリフォームに火災保険を活用しよう
この記事では、特徴やメリット・デメリットを中心に無落雪屋根について解説してきました。
積雪地域において、無落雪屋根は落雪防止や雪下ろしの手間削減など人命に関わる大きな役割を果たします。
屋根の積雪で悩んでいるなら、リフォームする価値があるはずです。
無落雪屋根は決して安い買い物ではありませんが、導入によって金額以上の恩恵が受けられます。
依頼時には、相見積もりも忘れずに行って安心できる業者に依頼しましょう。
なお、無落雪屋根へのリフォームには火災保険を使える可能性があります。
無落雪屋根へのリフォームが必要になったさいは、費用無料で完全成果報酬型の火災保険申請サポートを選ぶとよいでしょう。
火災保険の申請は複雑な専門知識が必要なため、ご自身で給付金請求を行うと、不払い認定されたり、見落としや間違いが発生する可能性があります。
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