今回は、防音工事の種類別リフォーム価格をそれぞれ徹底解説します。
テレワークの普及による自宅環境の見直しにより、音漏れ対策のためにも防音リフォームを検討する方が増えてきました。
防音対策を施すことで、WEB会議をしても子供が遊んでも苦情が来る心配がありません。
そんな防音リフォームですが、防音したい目的によってリフォーム箇所が変わります。
そこで、本記事では防音目的別のリフォーム箇所や費用を徹底解説。
他にも、賃貸住宅に住んでいる方におすすめの防音対策についても紹介していきます。
この記事を読めば、自分が防音したい目的に合わせた防音リフォームを判断することができるでしょう。
防音リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
防音工事にかかる費用を抑えたい方は、火災保険の申請サポート業者に相談しましょう。
建物全体を専門家が調査することにより、火災保険の申請対象となる家屋の損傷がないか確認してくれます。
受け取った給付金の使い道は自由なので、防音工事の費用に充てることも可能です。
火災保険の申請の際には、申請サポート業者を利用するのがおすすめです。
遮音と防音って何が違うの?防音対策の種類
まずは、防音対策の種類について紹介していきます。
防音には、遮音を含めた吸音、防振、制振の4つの種類があり、それぞれ違う方法で音をシャットアウトさせます。
ここで、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
以下では防音の種類ごとの特徴をまとめました。
種類 | 特徴 | 使用されるもの |
遮音 | 遮音材で音を跳ね返す | ・遮音パネル ・遮音シート ・石膏ボードなど |
吸音 | 音を吸収する | ・グラスウール ・発泡ウレタン ・ロックウール |
防振 | 音の伝導を減らす | ・フェルト ・ブチルゴム ・マット |
制振 | 音の振動を減らす | ・鉛のシート ・ゴム |
テレビの音、ピアノを弾く音、足音など音にはそれぞれ性質に違いがあるため、それに適した防音工事が選ばれます。
音の性質や生活環境に適した防音材を選ぶことが、防音工事の大きなポイント。
どの防音工事にするのかについては業者が判断してくれるので、上記の防音の種類は参考程度に見ておきましょう。
防音工事は施工目的によって施工方法が変わる?
防音リフォームをする際は、なぜ防音工事をしたいのかという目的をハッキリとさせることが大事です。
音漏れを気にせず音楽を楽しみたい、子供が走り回る足音を減らしたいという目的や、外部からの騒音をシャットアウトしたいという方もいるでしょう。
防音対策は音の種類や状況に合う施工方法を選ばないと、満足のいく防音リフォームにはなりません。
以下の表を参考にしながら、施工目的に合う防音工事について確認しましょう。
施工目的 | 施工方法 |
外からの騒音 | 窓に防音工事を施す |
生活音 | 壁に防音工事を施す |
楽器音 | 1部屋まるごと防音対策を施す |
外的からの騒音レベルを下げたい場合と、自ら発する生活音や楽器音を防ぐ場合での施工方法は異なります。
特に楽器やボーカルの練習をしたい場合は大きな音が漏れてしまうため、万全な防音対策が必要です。
密集地帯や集合住宅にお住まいの方ほど、音漏れによる近所迷惑に注意しなければなりません。
防音工事の施工方法も様々なので、自宅に合う防音対策を選んでみてください。
防音工事の施工方法:窓をリフォームする
外からの騒音を防ぎたい場合は窓に防音対策を施すのがおすすめです。
交通量の多い道路に面していたり電車や飛行機などの大きな騒音は、音が入りやすい窓をリフォームしましょう。
外から飛び込んでくる音を防音対策によって跳ね返すことができます。
窓の防音工事は次の2つの施工方法から選べます。
・二重窓の取り付け
・防音ガラスへの交換
二重窓の取り付けは、既存の窓の内側にもう1枚窓を設けて音を防ぐ施工方法。
もう一方の防音ガラスとは、複層ガラスと呼ばれる防音性の高いガラスへ交換するだけで音をシャットアウトする施工方法です。
いずれも外からの音だけでなく家の中からの音漏れもおよそ半分以下まで抑えることが可能。
また、気密性が高く冬場は断熱効果を発揮し、割れにくさから防犯面にも期待できます。
窓の防音工事にかかるリフォーム費用
窓の防音工事を施工した際にかかるリフォーム費用の相場は次の通りです。
・二重窓の取り付け…5~10万円
・防音ガラスへの交換…5~13万円
窓のサイズが大きくなるほどリフォーム費用は上がります。
さらに遮音カーテンを設置すると防音効果は高まるため、こちらも合わせて検討してみましょう。
防音工事の施工方法:壁をリフォームする
近所迷惑を防ぐために、生活音の音漏れに配慮したい場合は壁のリフォームがおすすめ。
壁の防音工事には次の2つの施工方法があります。
・壁に防音材を入れる
・換気口に防音対策を施す
壁の内側に遮音シートを貼ると、食器を洗う音やテレビなどの音漏れを軽減できます。
トイレの音漏れが気になる、という方も壁をリフォームしてみましょう。
より万全な防音対策を求める場合は、さらに壁に石膏ボードを貼ると吸音効果が高まります。
音は換気口から漏れてしまうため、防音効果のある換気口への交換をするだけでも音漏れは防げます。
騒音レベルが高い場合は、壁と換気口どちらも防音工事を行った方が防音レベルが上がるのでぜひ検討しましょう。
壁の防音工事にかかるリフォーム費用
壁の防音工事をする場合は、壁のサイズと防音材の種類によりリフォーム費用が増減します。
・壁に防音材を入れる…12~25万円
・換気口に防音対策を施す…1~5万円
遮音シートだけでなく、石膏ボードを合わせた施工方法を選ぶとリフォーム費用は高くなります。
防音効果のある換気口への交換は他に比べて安価ですが、万全な防音対策を施したい場合は壁、換気口、窓も合わせて行うことを検討してみてください。
防音工事の施工方法:床をリフォームする
集合住宅にお住まいの方は階下へ伝わる騒音が気になるもの。
特にフローリング床で子供やペットがいる家庭は、足音が響かせないために床に防音対策を施しましょう。
床の騒音レベルは軽量衝撃音と重量衝撃音の2種類に分類されます。
軽音衝撃音(LL)は硬い物を落とした音などの生活音が小さく聞こえる程度、重量衝撃音(LH)は人が飛び跳ねる音やいすの移動音がよく聞こえる程度を表します。
以下の表でそれぞれの騒音レベルに適した施工方法を解説していますので、今後の防音対策への参考にしてください。
種類 | 施工方法 |
軽音衝撃音 | 防音カーペットを敷く |
重量衝撃音 | ・遮音フローリングに張り替える ・床材の下に防振材を敷く |
軽音衝撃音への防音対策であれば、クッション性があり音を吸収する防音カーペットを敷くだけでも効果を発揮します。
ただ、ドスンドスンという足音が響く状況であれば高い騒音レベルに対する防音工事の検討をしてください。
床を遮音フローリングに張り替える防音工事を施すか、より強い衝撃音を吸収する防振マットなどの防振材を床材の下へ敷くと高い防音効果を発揮します。
床の防音工事にかかるリフォーム費用
床の防音工事は安価で簡単に済む施工方法と大掛かりな防音工事があり、後者であればリフォーム費用もかさみます。
上記で紹介した施工方法ごとのリフォーム費用は次の通りです。
・防音カーペットを敷く…1万円~5万円
・遮音フローリングへの張替え…6~30万円
・床材の下に防振マットを敷く…30万円~60万円
広さや選ぶ防音材質により価格幅があるため、あくまでも目安の費用として参考にしてください。
育ち盛りの子供がいる、楽器やダンスの練習を行うなど高い騒音が発生する状況であれば大掛かりな防音工事が求められます。
しかし、軽音衝撃音であれば防音カーペットを床に敷くだけで騒音を軽減できるかもしれません。
床の上に敷くだけで衝撃音を吸収するコイルマットなど多彩な種類が見つかるので、ぜひ簡単な防音対策から始めてみてください。
防音工事の施工方法:1部屋を防音室にリフォームする
音漏れを完全にシャットアウトできる防音室を設けたい、という場合は2つの施工方法があります。
・1部屋を防音室にする
・防音ボックスを設置する
1つ目は、部屋の床や天井すべてに防音材を設置する施工方法。
音漏れを一切無くすことができますが、大規模工事になるのは必須です。
2つ目は、部屋の中に防音ボックスと呼ばれる組み立て式の防音室を設ける施工方法。
カラオケや楽器の練習をしたい人に需要があり、最近ではテレワーク用に利用する方も増えてきました。
部屋が狭くなるデメリットはありますが、手軽に万全な防音対策が取れるメリットは大きいです。
1部屋を防音室にするリフォーム費用
1部屋を防音室に変えたいといった場合のリフォーム費用は、6畳で約150万円~300万円程度が相場です。
鉄筋住宅より木造住宅の方が音が漏れやすいため費用が高くなる傾向にあり、高い防音効果を求めるほど予算も上がります。
ちなみに、防音ボックスは1畳以下のサイズだと60万円程度から見つかるので、用途に合えばこちらも検討してみましょう。
防音工事の施工方法:マンションの場合
騒音トラブルはマンションでも起きやすく、自分でできる対策は取りたいもの。
もちろんマンションでも防音工事は可能なので、周囲への騒音が気になる方は防音対策を検討を行ってみてはいかがでしょうか。
ただ、マンションの場合は戸建て住宅にはないルールがあるため防音工事を行う際には注意が必要です。
マンションで防音工事ができる箇所、実際に防音工事にかかるリフォーム費用について以下でまとめました。
マンションで防音工事ができる箇所は専有部分のみ
分譲マンションで防音工事をする場合は、必ず規約を確認してください。
リフォームできるのはあくまでも専有部分のみとなり、共有部分に当たる窓やサッシの防音工事はできません。
なので、マンションの一室丸ごとを防音部屋にする大掛かりな工事は不可能ですが、防音カーペットを敷いたり壁を防音工事を施して音漏れを防ぐことはできます。
リフォームできる範囲を確認した上で防音工事の計画を進めてください。
マンションの防音工事にかかるリフォーム費用
マンションの規約範囲内でできる防音工事の例を元に、それぞれのリフォーム費用をまとめました。
・二重窓の取り付け…5~10万円
・壁に防音材を入れる…12~25万円
・防音カーペットを敷く…1万円~5万円
・遮音フローリングへの張替え…6~30万円
リフォーム費用は戸建て住宅で防音リフォームをする場合と同じです。
二重窓に関しては、既存の窓に内窓を設置する施工方法で対応します。
共有部分は既存を残しつつ防音工事を進めるようにしましょう。
賃貸マンションに住んでいる方はDIYでの防音対策がおすすめ
ここからは、賃貸マンションに住んでいる方ができる防音対策について紹介していきます。
隣人の物音が気になっている、もしくは自分の生活音が響いていないか不安という方も多いかもしれません。
騒音が気になる賃貸マンションでも、規約範囲内であれば防音対策ができます。
賃貸である以上リフォームすることはできませんが、既存の壁や床を傷つけずにひと工夫するだけで音漏れや騒音を防ぐことは可能。
賃貸向けの防音対策は次のような方法がおすすめです。
・防音カーペットを敷く
・防音カーテンを設置する
・部屋のレイアウトを変更する
・窓やドアに隙間テープを貼る
普通のカーペットやタイルマットを敷くだけで足音などの生活音は軽減されるので、子供やペットが遊ぶスペースにぴったりです。
窓やドアの隙間に隙間テープを貼って埋めるだけでも音漏れが防げます。
また、隣と密接する壁側にタンスを置くなどの部屋のレイアウトを工夫すると、生活音が周囲へ届きにくくなるのでぜひ試してみてください。
いずれもDIYで対策できるので、騒音トラブルを少しでも回避させるよう心がけていきましょう。
防音工事は住んでいる場所によって補助金がもらえることがある?
住環境によって防音工事への補助金が受け取れるケースがあります。
外からの騒音に悩まされやすい場所に住んでいる方で、以下の例に該当している場合は対象者である可能性が高いです。
ぜひ、自宅の外環境と照らし合わせてみてください。
幹線道路沿い
幹線道路とは交通量の多いバイパスや高速道路を指し、沿道整備道路として指定されている住居に対して防音工事助成金が支払われます。
沿道整備道路に指定されている都道府県は、東京都・兵庫県・三重県の3箇所です。
・環状7号線(東京都)
・環状8号線
・国道254号
・国道23号(三重県)
・国道43号&阪神高速3号神戸線(兵庫県)
東京都であれば防音工事費用の4分の3が助成金として支払われるので、該当する方は自治体に連絡をしてみてください。
ただし、新築以外であり防音工事を行っていない住居に住んでいる方が主な対象です。
空港の近く
騒音レベルが高い空港周辺に住んでいる方も補助対象となることがあります。
例えば、成田空港は近くの住宅に対して防音工事や空調工事を対象に、空港会社と成田市から補助金が支給されています。
補助金限度額については自治体へ確認してください。
自衛隊基地の近く
航空機の騒音が大きい自衛隊基地の近くに住んでいる方にも、防音工事の助成金が支払われます。
助成される対象は、指定エリア区内である、指定騒音レベル以上であるなど条件に該当する住居。
外部からの騒音に悩まされている方は助成金を使って防音工事を行えるので、ぜひ問い合わせてみてください。
目的に合わせた防音工事をしよう
防音リフォームは外からの騒音だけでなく、自ら発してしまう音漏れを防ぐことができます。
テレワーク勤務になりWEB会議に参加する機会が増えた方も、この機会に近隣への配慮の見直しをしてみてください。
近隣住民との騒音トラブルを回避するためにも、本記事で紹介した防音工事をぜひ検討してみましょう。
また、住環境によって防音工事の助成金が受け取れるケースもあります。
ぜひ目的に合わせた防音工事を行い、音への不安やストレスを無くしましょう。
防音工事にかかる費用を抑えたい方は、費用無料で完全成果報酬型の火災保険申請サポートを選ぶとよいでしょう。火災保険の申請は複雑な専門知識が必要なため、ご自身で給付金請求を行うと、不払い認定されたり、見落としや間違いが発生する可能性があります。
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