「トイレに手すりを後付けしたい」
「手すりが欲しいけど、後付けの場合はどうすればいいの?」
上記のような悩みをもつ人は多いでしょう。
トイレで立ったり座ったりするときの負担を軽減するためには、自宅に合った手すりの取り付けが必要です。
この記事では、トイレに適した手すりの種類や、選び方、実際に設置する方法を徹底解説。
DIYで手すりを取り付ける手順や、取り付け時に注意すべきポイント、利用できるさまざまな補助金も紹介します。
また、トイレ手すりの設置時には、火災保険が活用できるか検討しましょう。
火災保険の使用を検討している方は、申請サポート業者の利用がおすすめです。
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立つ座るの負担を軽減!家のトイレに手すり(手摺)を後付けしよう
手すりは、歩く・立ち上がる・座るときなど、様々な動作の支えとなってくれます。
足腰が弱くなってくるとつらく感じるトイレでの動作も、手すりがあることで負担の軽減が可能です。
今、自宅のトイレに手すりがない家庭でも、必要になったタイミングで後付けをすることができます。
立つ座るの動作が苦痛なために、トイレに行くことを億劫に感じてしまうのは嫌ですよね。
日常生活で立ったり座ったりという動作がつらく感じ始めたら、トイレに手すりの設置を検討しましょう。
【画像付き】トイレに適した手すり7種類
まずは、トイレに適した手すりを種類別に見ていきましょう。
ここでは、4種類の手すりを画像付きでわかりやすくご紹介します。
- 水平型手すり
- I字型手すり
- L字型手すり
- トイレ用手すり
画像と説明から、それぞれの特徴を掴んでくださいね。
①水平型手すり
出典:カインズ
横向きにまっすぐな作りとなっている水平型手すりは、トイレ以外の場所にもよく利用される種類です。
トイレ内では、動作の際に体勢を安定させてくれます。
また、座る・立つの場面でも体重をかけることで、足腰の負担軽減が可能です。
②I字型手すり
出典:カインズ
縦向きに棒を設置するI字型手すりは、水平型手すりと同様、トイレ内での体勢の安定、座る・立つの負担軽減してくれます。
また、ドアを閉める際や体の向きを変えるときの支えとしても掴みやすくて便利です。
③L字型手すり
出典:カインズ
L字型手すりは、水平型手すりとI字型手すりを組み合わせたタイプです。
立ち上がり動作を行う場面で、よく設置される手すりとなっています。
縦と横、どちらの向きからも手すりを掴むことができるので、姿勢に応じた楽な掴み方ができて便利です。
④置き型手すり
出典:ダスキン
主に背もたれやひじ掛けなどが設置された、トイレ用に設計されている手すりです。
ひじ掛け部分が持ち上がる、跳ね上げタイプなどの可動式のものもあります。
跳ね上げタイプは、手すりを利用しない家族がいる場合や、便器へ座る・立つを誰かにサポートしてもらう場合などにおすすめです。
座る・立つの動作だけではなく、便座に座ってから排泄に時間がかかることも多い人は、背もたれなどの座りやすさにも配慮されたトイレ用手すりが便利でしょう。
⑤可動式手すり
出典:TOTO
可動式手すりとは、使いたいときにセットし、使わないときはしまっておけるタイプの手すりです。
別名として、はね上げ手すりとも呼ばれています。
座るときの支えとするため、便座のすぐ脇に取り付けましょう。
可動式手すりのメリットは、使わないときにトイレのスペースが狭くならない点です。
手すりを必要としない人がトイレを使うときでも、邪魔に感じることはないでしょう。
⑥前方ボード
出典:TOTO
前方ボードとは、便座の目前に設置するタイプの手すりです。
目の前にボードがあるため、便座へ座るのがスムーズになるとともに、姿勢を楽に保てます。
排泄時に前かがみの姿勢になりやすいこともメリットです。
前方ボードには、使わないとき上にはね上げる「はね上げ式」と、前方水平方向に回す「スイング式」があります。
スイング式の場合、衣類の脱衣を介助しやすい点もメリットです。
⑦格子型や楕円形など特殊な形をした手すり
出典:松屋産業(テスリックス)
格子型や楕円形など、特殊な形をした手すりもあります。
特殊な形の手すりのメリットは、握りやすさや利便性などです。
例えば、格子型なら、手すりが交差しているため掴みやすいでしょう。
他にも、さまざまな形をした手すりが開発されており、それぞれに独自の使いやすさがあります。
一般的な手すりが利用しづらい場合は、特殊な形の手すりを検討してみましょう。
トイレの手すりを設置する3つの方法
ご紹介した手すりの種類から、あなたのイメージに合ったものは見つかりましたか?
手すりの設置イメージが湧いてきたら、設置方法についても考えていきましょう。
主な選択肢は、以下3つです。
- 工務店に依頼する
- 自分で取り付ける
- 手すり付きポータブルトイレにする
詳しく解説していきます。
①工務店に依頼する
工具などを用いて手すりを設置する場合に安心できる選択肢は、工務店などの専門業者に依頼することです。
トイレの室内の広さや手すりを設置することで、どんな悩みを解消したいのかなどを相談することで、状況に適した商品選びから設置場所まで提案してくれるでしょう。
商品代金とプラスして取付費が必要となりますが、それだけ安心感もある設置方法です。
②自分で取り付ける
普段からDIYを得意とする人なら、自分で取り付けるという選択肢も思い浮かべるでしょう。
道具を揃える、安全な場所にしっかり設置するなどのポイントはありますが、費用は商品代金のみで済みます。
水平型手すりやI字型手すりなど、シンプルなタイプのものであれば自分で取り付けるのも難しくはないでしょう。
ですが、取り付けミスによる転倒などを防ぐため、設置方法をしっかり調べてから臨むようにしてください。
③手すり付きポータブルトイレにする
出典:ダスキン
最後にご紹介するのは、手すり付きのポータブルトイレを設置するという方法です。
設置のための工事が必要ないため、商品を購入後にすぐ利用できます。
また、ポータブルトイレはどこにでも置けるため、利用する人の移動を減らすことが可能です。
トイレに行くまでの転倒も心配…という場合には、手すり付きのポータブルトイレを検討するとよいでしょう。
トイレに手すりを後付けする際の費用は1万円~
トイレに手すりを設置する方法を確認する中で、業者に依頼するとどのくらいの費用がかかるのかな…と気になった人も多いと思います。
一番シンプルな水平型手すりやI字手すりを設置するのみの依頼であれば、商品代金・取付費込みで1万~2万円ほどで可能です。
ですが、商品の種類や業者ごとに設定された取付費の違いにより、具体的な費用には差があります。
例えば、トイレ用手すりを設置する場合には、商品代金・取付費共に費用が上がることも多いため、7万円程度は必要になると考えておいてください。
また、設置する壁の下地の強度が足りない場合には補強工事が必要となり、さらに費用がかかる場合も。
業者に依頼する際には、希望する手すりの種類や費用感を伝えつつ、まずは設置する室内の状況も見てもらうとよいでしょう。
トイレに手すりをつける際の選び方5選
トイレに付ける手すりを選ぶ際には、下記5つの条件を踏まえて考えましょう。
- 設置方法で選ぶ
- サイズ調節できるかどうかで選ぶ
- トイレのスペースに合わせて選ぶ
- 握りやすさやカラーの見やすさで選ぶ
- 設置場所に応じて選ぶ
以下では、設置後に後悔しないために、使う人の要望にかなえられる選び方を紹介します。
①設置方法で選ぶ
住んでいる家が持ち家なのか、賃貸なのかによって設置方法は異なります。
持ち家の場合には、ネジなどを使用した取付設置が可能です。
工事ができない賃貸の場合では、穴あけが不要の置くタイプが便利です。
ネジなどで固定できる取付タイプは、業者に頼むか自分で取り付けます。
取り付けタイプは体重をかけても安定してつかめるので、安心感があるでしょう。
置くタイプは、便器の周りを囲むように置くので個人で簡単に設置できます。
②サイズ調節できるかどうかで選ぶ
手すりは身体をささえて安定させるには便利ですが、車イスからの移動や、介護者が付きそう場合などでは不便なときがあります。
そのため、サイズ調節や収納などの機能も重要です。
必要によって毎回手すりを収納できるタイプなら便利です。
さらに、長さサイズが変更可能なら設置時の微調整も簡単でしょう。
介護者を含めた家族で使用する場合でも便利です。
置くタイプの手すりでも、手すり部分を上部にはねあげられるタイプがあります。
③トイレのスペースに合わせて選ぶ
手すりを選ぶため、前提条件として重要なのは、トイレのスペースです。
トイレのスペースに干渉するものは選択できません。
干渉する可能性があるトイレットペーパーホルダーや洗面所、ドアを開閉した際の寸法も確認しておく必要があります。
その上で、歩行の邪魔にならないために、使用者だけでなく介護者が動く場合も想定して選びましょう。
また、可動式の手すりでも可動範囲を見ておきましょう。
置くタイプによく見られる手すりには、上部にはねあがるものがあります。
④握りやすさやカラーの見やすさで選ぶ
手すりや持ち手の握り具合、見やすさを重視したカラーは重要です。
お年寄りや身体に障害のある人は、握力や色彩感覚が健常者とは異なることがあります。
握力が弱い人には持ち手に凹凸があり、ひっかかる形状のものがおすすめです。
カラーに関しても明暗がはっきりしている色がよいでしょう。
赤や濃いめの青、明るいオレンジは比較的に見やすい色です。
また、色覚障害があると赤や緑が判別しづらいので、配色には気をつけましょう。
⑤設置目的に応じて選ぶ
手すりを設置する目的によって、選ぶものが変わります。
具体的には、トイレに入ってから便器に座るまでの移動補助か、便器に座る際や、立ち上がる場合につかまる補助をするかです。
トイレ入り口から便器に座るまでの補助なら、使用者は立って移動するので水平型手すりや、L字型手すりが適しています。
便器に座ったり立ち上がったりする場合では、手すりは縦に長い形がつかみやすく便利です。
I字型やL型手すりが適しているでしょう。
また、費用や設置方法との兼ね合いで、可動式手すりや置き型タイプも合わせて検討します。
DIYでトイレの手すりを取り付ける5つの手順
DIYに自信がある!という人に向けて、トイレの手すりを自分で取り付ける方法も確認していきましょう。
設置の際のポイントをしっかり把握すれば、特別に難しいことはありません。
しかし、手すりは体重をかけて利用することが多いです。
そのため、設置ミスは転倒などの怪我に繋がる可能性があるため、不安がある場合には業者に依頼しましょう。
では、2つの項目に分けて説明を始めます。
- トイレの手すりはアイリスオーヤマ・カインズ・アマゾンなどで入手
- 取り付け方法
まずは、商品選びからです。
①ECサイトやホームセンターで手すりを入手する
トイレの手すりを購入するところは、有名なお店で見ていくと、アイリスオーヤマ・カインズ・アマゾンなどがあります。
時間がある人は、家の近くのホームセンターを見てみるのもよいでしょう。
DIYでの設置を検討している人の中には、取付費などを含め節約したいと考えている人も多いと思います。
ホームセンターやネットショッピングなら、比較的リーズナブルな商品を見つけることができるので探してみてください。
②道具を揃える
作業をスムーズに進めるために、事前に道具を確認しておきましょう。
取り付ける手すりと合わせて、以下の道具を用意してください。
- 電動ドライバー
- メジャー
- 鉛筆
- 下地探し
道具の中であまり馴染みのない下地探しは、壁の中の柱の位置を探す道具です。
手すりは、強度のある場所に設置する必要があるため、柱部分に取り付けます。
コツを掴めば、壁を「トン、トン」と叩くだけでどこに柱があるのかを知ることもできるのですが、確実に柱を見つけるためには、下地探しを使用した方がよいでしょう。
ですが、下地探しや電動ドライバーを持っていないという人も多いですよね。
amazonで購入する場合の、それぞれの価格を調べてみましょう。
- 下地探し:1,000円程度~
- 電動ドライバー:2,500円程度~
両方を購入する必要がある場合には、安くても3,500円程度の費用がかかります。
手すりと道具を揃える費用を考えたとき、業者に依頼する料金とあまり差がないと感じる人もいるかもしれません。
ここで悩んでしまった場合には、まず業者へ見積もり依頼して費用を比較してみるとよいでしょう。
③壁の中の柱を見つける
さて、無事に手すりと道具を揃えたら取り付けの準備に入っていきます。
下地探しを使いながら、壁の中の柱を見つけましょう。
手すりは、壁の強度が高い部分である柱に設置することで効果を発揮します。
下地探しはとても大切な工程のため、確実に柱を見つけてください。
道具の下地探しは、主にピン式と超音波式の2種類です。
ピン式のものは石膏ボードの壁に対してピンを差し込むことで柱を見つけ、超音波式は点灯や電子音で場所を特定します。
道具の種類に応じた使用方法で、柱を探しましょう。
④手すりの高さを決める
最適な手すりの高さは、手すりを取り付ける位置や、取り付ける手すりの種類によって異なります。
トイレ出入口付近に設置する場合は、肩の高さから下に60cmほどの範囲で取り付けましょう。
トイレ横に手すりを取り付ける場合は、手すりの種類から高さを考えます。
I字型の場合、床面から60cmほどの高さが良いでしょう。
L字型や水平型の場合は、トイレの便座から23cm~30cmが推奨されています。
トイレ正面がすぐに壁で、水平型を取り付ける場合は、床面から80cm~90cmほどの高さが使いやすいでしょう。
トイレに座ったときの頭の高さが目安です。
⑤取り付ける
手すりを設置する場所が決まったら、取り付けていきましょう。
鉛筆でつけた目印に合わせて手すりを当てて、付属のネジで固定します。
電動ドライバーで、しっかり固定していきましょう。
必要箇所にネジを取り付けたら、設置完了です。
しっかり取り付けられているか、実際に掴んで体重をかけてみるなど最終確認をしてくださいね。
トイレに手すりを後付けする際の注意点2選
トイレに手すりを後付けする際は、以下の2点に注意してください。
- 壁の強度を確認する
- 使いやすい素材・太さにする
それぞれ詳しく解説します。
①壁の強度を確認する
手すりを後付けする前に、壁の状態を確認しておきましょう。
壁の強度に問題があると、手すりをしっかり取り付けられない可能性があります。
後付けする手すりは、トイレの壁の裏に配置されている柱に合わせて、ネジで固定します。
手すりを取り付けにくいのは、柱と柱の間が長いケースです。
この場合、予め壁に補強板を取り付けておき、補強板に手すりを固定する必要があります。
②使いやすい素材・太さにする
快適に手すりを使うためには、素材選びや太さ選びも重要な要素です。
手すりの素材は、主に木材・ステンレス・プラスチックの中から選べます。
選ぶときは、滑りにくさにも着目しましょう。
手すりの太さは握りやすさに関わります。
一般的に握りやすいとされている太さは、直径30mm~35mmほどです。
もちろん、利用者によって手の大きさや握力は異なるので、利用者にあった最適なサイズを選びましょう。
トイレの手すりの設置に使える補助金3選
トイレの手すりを設置する際は、以下の補助金を利用できます。
- 福祉用具貸与
- 介護保険制度
- 各種自治体の補助金制度
それぞれ詳しく解説します。
①福祉用具貸与
福祉用具貸与とは、利用者が自宅で自立した日常生活を送るために、福祉用具を貸与してもらえる制度です。
対象品目は13品目におよび、手すりも含まれています。
日常生活の便宜に加え、介護者の負担軽減が目的です。
制度利用者は、貸与にかかる費用の1割を負担しなければなりません。
所得額が一定以上の利用者は、2割もしくは3割の負担が必要です。
1ヶ月間の支給限度額は、要介護度により決められています。
②介護保険制度
介護保険制度では、手すり設置などの住宅改修が保険給付の対象です。
制度を利用する際には、改修が必要である理由を記載した書類などを、事前に市町村に提出します。
支給の限度額は、要支援や要介護の区分によらず、生涯で20万円です。
20万円以内であれば、何度でも申請できます。
要介護の区分が3段階以上上がったときや、転居した場合は再度20万円まで利用可能です。
③各種自治体の補助金制度
自治体によっては、独自の補助金制度が用意されているところもあります。
制度の条件によっては、介護保険制度と同時に利用できる場合も。
例えば、東京都では千代田区や中央区など多くの自治体で、手すりの取り付けに対する補助金制度が用意されています。
住んでいる自治体に利用できる補助金がないか、改修工事を行う前に一度確認しておきましょう。
トイレ手すりを後付けする際のFAQ
まとめ:手すりを設置してトイレの時間をストレスフリーに
トイレに設置できる手すりの種類や、取付方法などを紹介しました。
トイレで立ったり座ったりするときの負担を軽減するには、手すりの設置がおすすめです。
毎日使用するトイレをつらい場所にするのではなく、最適な手すりの後付けにより、ストレスフリーな快適な時間にします。
トイレの手すりの設置を依頼する前に、火災保険が利用できるか確認してみましょう。火災保険の給付金でリフォーム費用がまかなえるかもしれません。
リフォーム後に申請してしまうと、被害箇所の確認ができないため給付金がもらえない可能性があります。
もし、火災保険申請を自分で行うのに不安があるなら、火災保険申請サポートを利用するのがおすすめです。
火災保険の申請は複雑な専門知識が必要なため、ご自身で給付金請求を行うと、見落としや間違いが発生する可能性もあります。
スムーズな申請と最大限の給付金を受け取るには、プロの力をかりるといいでしょう。
「修復ナビ」ではご相談から火災保険の申請サポートまですべて無料で対応しています。また弁護士監修で、現地調査も一級建築士などのプロが行うため安心してご利用できます。
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