この記事は弁護士が監修してます。
弁護士法人 福地海斗法律事務所
弁護士 福地海斗
略歴
中央大学法学部卒業 /東京大学法科大学院入学 /第二東京弁護士会所属
火災保険申請サポートを安心して利用いただけるように、私が法律面をしっかり監修しております。修復ナビは信頼できる火災保険申請サービスですので、お気軽にご利用ください。
この記事は弁護士が監修してます。
弁護士法人 福地海斗法律事務所
弁護士 福地海斗
略歴
中央大学法学部卒業 /東京大学法科大学院入学 /第二東京弁護士会所属
火災保険申請サポートを安心して利用いただけるように、私が法律面をしっかり監修しております。修復ナビは信頼できる火災保険申請サービスですので、お気軽にご利用ください。
台風や強風によって物置が倒れてしまったら火災保険は使えるのか?
結論、台風が原因による物置の破損は火災保険で補償される可能性が高いです。
火災保険が火災だけでなく、風災や雪災などの自然災害による被害にも対応していることを知らない方も多いのではないでしょうか?
しかし、経年劣化によって破損したり、転落防止工事をしていなかった場合は補償されないというケースも。
本記事は、台風や強風で物置が被害を受けた方に向けて、火災保険で補償される理由を解説すると共に、保険の申請方法まで詳しく解説します。この記事を読むことで、台風の被害が一刻も早く修復できればと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
また、ご自身の被害が火災保険で補償されるかどうか不安な場合は、まずはサポート業者に無料相談を依頼してみるのも一つの方法です。信頼できる現地調査業者の紹介も同時に行ってくれるため、給付金の申請に関して困ったことがあれば、専門家に相談することをお勧めします。
台風で物置が壊れたら火災保険で補償されるのか?
結論、台風で物置が倒れてしまった場合、火災保険で補償されます。火災保険と聞くと火災にのみ適用されると思っている人も多いと思いますが、風災と呼ばれる台風の被害も火災保険の補償対象となるので、覚えておいてください。
しかし、全ての建物が対象になる訳ではなく、補償の対象になるには条件があります。
次の項目では火災保険の対象に入る条件をご紹介します。
物置も火災保険の対象
火災保険の対象は「建物」と「家財」の2種類になります。
加入対象は自由に選べるため、契約内容によって被災時の補償対象が変わります。具体的な補償内容、プランを覚えていない場合は、契約書を見たり、保険会社に連絡して確認をしましょう。
建物の補償対象に該当するのが下記の2点となります。
- 敷地内にある移動の難しい建物(家、物置、ブロック塀、門など)
- 敷地内にある移動の難しい家電(エアコン、クッキングヒーターなど)
エアコンやクッキングヒーターなどは、基本移動できないので「移動の難しい家電」に分類されるため、「建物」として補償対象であることが分かります。
建物と家財の両方に加入することで台風などの風災で建物が吹き飛ばされた場合、建物と建物内にあるものが破損してもどちらも補償対象となるため両方に加入するのがおすすめです。また、敷地外の建物も補償対象にできますが、追加の保険料が発生しますので、気になる方は契約時に保険会社にご相談ください。
「強い風」であれば火災保険で補償される
火災保険は「風災」と呼ばれる風による被害も補償の対象になります。
- 台風
- 竜巻
- 神旋風
- 突風
台風以外でも「風」が関連する災害であれば風災に含まれると思って下さい。
風による被害で建物が倒壊や破損した場合、火災保険に加入しているのであれば条件によっては補償の対象となるのです。
3秒間の風速が秒速20m以上であることが条件
風災と呼ばれるものにも条件があります。それは、最大瞬間風速20m/s以上の風による損害であることです。
気象庁により、台風は最大瞬間風速17m/s以上のものと定められているので、台風が上陸して受けた被害はほとんど当てはまると言っても良いでしょう。
その他「強い風」による被害で、条件に当てはまらない場合は風災と判断されないので補償されない可能性があることも合わせて覚えておきましょう。
台風で物置が倒れたら保険会社に確認してみましょう
台風で物置が被害を受けたら、なるべく早めに保険会社に連絡することをおすすめします。
すぐに連絡をすれば、その時起こっている自然災害による被害だとわかりやすいですが、遅くなれば遅くなるほど、申請する被害箇所がどの自然災害で被害を受けたのか識別するのは難しいからです。
また、風速が秒速20m以下だと補償の条件に満たず、他の理由が原因で物置が倒れたと判断され、火災保険の補償の対象外になってしまうこともあります。風速の判断なども被災者が自分で行うのは困難なので、被害状況に関しても保険会社に調査してもらいましょう。
保険会社に連絡すると鑑定人が派遣され、被害状況を詳しく調査してくれます。ただ、調査した結果「補償の対象外」となり、保険金が支払われないということもあることを覚えておきましょう。
台風が原因で物置が破損!火災保険を申請する方法とは?
台風で物置が倒れた後、火災保険を申請するにはどうすれば良いのか?どういった手順を踏む必要があるのか?
火災保険を申請する方法に加えて、申請時に気をつけるべきことについて解説します。
早急に保険会社に連絡する
風害などの災害の被害にあったら、早急に保険会社に連絡しましょう。台風で破損した物置を放置すると、二次被害の発生リスクに加え、台風による被害だと証明しづらくなるからです。
また、保険会社から鑑定人が派遣され調査が始まるまで、必要書類の準備や提出物の手続きも必要になります。
被害状況が分かる写真を撮る
被災当時の状況が分かる写真を撮っておきましょう。
写真を残す理由は保険会社に送るためもありますが、被害状況を証明をする際にも役立つからです。被災時から日数が経ち状況が変わってしまうと、風害を証明するのが困難になる場合もあります。
例えば、被災してから時間が経つと、物置の倒壊が風害によるものではなく、元から損傷部分が劣化したことで破損したと判断される可能性もあります。上記のようなケースを避けるためにも、被災時の状況を証明できる写真を複数枚撮っておきましょう。
必要書類を受け取り提出する
風災などの災害にあったときに保険会社に連絡すると、必要書類が送られてきます。
必要書類の内容は下記の通りになります。
提出書類 | 概要 |
---|---|
給付金請求書 | 損保会社が用意する専用のフォーマットに記入 |
修理見積書 | 修理会社に見積もりを依頼 |
損害明細書 | 家屋の被害箇所や家財について1点ずつ記入 |
罹災証明書 | 自然災害で被災した場合に管轄の消防署、または、市町村が発行する証明書 |
事故内容報告書 | 保険会社が用意する専用の用紙に災害の発生日、事故状況の詳細を記入 |
被害写真 | 建物が特定できる写真、建物の全体の写真、被害箇所が同時に写っている写真 |
住民票 | 本人確認に使用 |
印鑑証明書 | 請求金額が高額な場合、保険金請求書に実印を押印し印鑑証明書をつけて提出 |
建物登記謄本 | 建物の所有者と保険請求者の一致を確認 |
保険会社や契約プランによって必要でない書類もありますが、上記書類の必要項目に記入して、保険会社に送り返すと保険会社が鑑定人を派遣し調査が始まるという流れになります。
とはいえ、被害箇所の特定や申請書類の作成など手続きが煩雑であるため、火災保険のプロの力を借りることも検討してください。火災保険申請サポート会社は建物と火災保険の両方に精通しているため、申請可能な被害箇所を見逃さず、給付金を最大化してくれます。無料相談をしているので、話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか。
保険会社に見てもらう
必要書類を保険会社に提出した後、鑑定人が派遣され調査が始まります。鑑定人は台風で物置が破損した箇所を調査し「補償の対象か」「どれくらい補償されるのか」などを判断します。
風が原因ではなく、老朽化が原因だったり、隣家の物が飛んできたことが原因の間接的な被害だった場合は、保険の対象外になる可能性もあります。また、風災だとしても通風口や窓の隙間などからの吹き込みなどといった、対処可能な被害の場合は補償対象外になってしまうこともあります。
保険金を受け取る
保険会社から風災による被害と判断されたら保険金が支払われます。支払いは一括で行われる場合もあれば、分割で行われる場合もあります。
保険金の支払い方法や期間は、契約や保険の種類によって異なりますので、詳しくは保険会社に問い合わせてみましょう。
台風による物置の破損!支払われる保険金額はいくら?
保険会社から支払われる保険金の支払い額は、契約内容や事故の状況によって異なります。一般的に支払われる保険金は建物評価額と呼ばれる基準で決められ、建築評価額は新築の場合と中古の場合で計算方法が変わります。
新築物件 | 建物の評価額=消費税額÷消費税率(0.10) |
---|---|
中古物件 | 建築年と建築価額に基づく |
上記は例として挙げましたが、算出された建物評価額から免責金額と呼ばれる加入時に設定する金額を引いたのが保険金額になります。免責金額のプランには以下の2種類があります。保険会社や契約書によって補償範囲や条件が異なるので、具体的な金額を知りたい方は保険会社に連絡してみましょう。
エクセス型 | フランチャイズ型 |
---|---|
あらかじめ決められた金額を超えた分が給付金として支払われる | 損害額が20万円以上の場合、給付金が全額支払われる |
台風で物置が壊れた!火災保険の対象外になるケース
台風、強風が関係して物置が倒れたとしても火災保険の対象外になるケースもあります。
この項目では、補償の対象外となるケースを1つずつご紹介します。
物置の老朽化
台風で物置が破損してしまっても、物置の老朽化が原因の場合は火災保険の対象外になります。しかし、どの程度老朽化すれば保険会社が「老朽化」と判断するのか、明確な基準はありません。
ただ、近隣一体が台風の被害を受けていないのに、年数が経過した物置が倒れたり、破損してしまった場合は老朽化と判断されるかもしれません。物置の老朽化による破損を防ぐには、定期的なメンテナンスが必要になります。
例として、物置の雨漏りを放置し続けると、雨漏りで物置が腐食してしまい物置が破損しやすくなってしまいます。また、転落防止工事などの破損の予防を行なっていない建物は、保険による補償の対象外になることも。
災害が起きたときのための準備を怠り、補償対象ではないと判断されたくないはず。火災保険の補償を受けることが難しくなる可能性が高まるので、定期的なメンテナンスを心がけることが大切なのです。
隣家にも被害を与えた
自分が所有している物置が倒れたり、破損したことで隣家の建物が被害を受けた場合、隣家が加入している火災保険で補償することになり、自分が加入する火災保険で保障する必要はありません。つまり、自分が所有している物置が原因だとしても、隣家の補償はしなくて良い可能性があるのです。
ただし具体的な状況に応じて、物置の所有者としての責任や隣家の火災保険の内容を確認することは必要だと思って下さい。保険会社に直接相談し、契約内容や補償範囲について明確な情報を得ることが望ましいです。
未申請で後から物置を立てた
火災保険の対象に入る建物は、保険加入時に申請された建物のみに限ります。
契約時に存在しない物置について補償を受けるには、保険会社に対してその変更を申告する必要があります。火災保険加入後、未申請で物置を建てた場合、新たに建てられた物置は火災保険の補償対象外になってしまうのです。もし、新たに建物を建てたときは保険会社に連絡して保険の再申請を行う必要があります。
ただ、保険に加入できる建物の大きさにも条件があり、必ず申請したら保険の対象になるということではありません。保険会社に一度、確認を取ることをおすすめします。
二次被害
台風によって物置が倒れたり、破損したことで、自宅にある車や人に被害が出た場合。これは二次被害となり、物置の破損とは関係がないので火災保険の対象外となります。
車の場合は自動車保険、人の場合は障害保険などで保障されることとなり、火災保険で補償されることはないのです。
物置に欠陥があって倒れた
そもそも物置自体に欠陥があった場合は、保険の対象外と判断され、物置を販売し、建てた業者に賠償請求をする必要があります。被災した時の破損や倒壊が、建築や製造の過程で発生した問題が原因と判断されると、責任は物置を提供した業者にあるので保険は適応されません。
火災保険を使用する前に、欠陥の発見や修理の必要性について、建設業者や販売業者とコミュニケーションをとり、その責任を明確にしましょう。
敷地外にある物置
火災保険は、住宅、その他の敷地内の建物の損害を補償するために存在します。そのため、敷地外にある物置や他の建物は、保険の対象外となることが多いです。
保険契約書には、具体的な補償の条件や範囲が記載されていますが、敷地外の建物や物置が火災保険の対象に含まれていないこともあるので今一度確認してみましょう。
ただ、必ず敷地外にある建物が保険の対象外になるということではありません。一部の火災保険契約では、特定の条件や追加の保険料を支払うことで、敷地外の建物に対する補償が拡大されることがあるからです。
ご自分の火災保険について補償の範囲を今一度確認しましょう。
被害に遭って3年以上経過した場合
火災保険の請求期限は保険法第95条第1項で「3年以内」と定められています。被害を受けてから3年以内に連絡をしないと保険金が受け取れません。被災したけど連絡し忘れて3年経ってしまうということは避けましょう。
台風や強風で物置が破損した場合は、すぐに保険会社に連絡して確認することをおすすめします。
(消滅時効)
第九十五条 保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利及び第六十三条又は第九十二条に規定する保険料積立金の払戻しを請求する権利は、これらを行使することができる時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。
参照:e-Gov法令検索
まとめ
台風や突風などの「風害」と呼ばれる災害によって物置が壊れた場合、火災保険に加入することで補償を受けられます。
補償を受けられる主な条件として、下記の条件が揃っている場合は補償を受けられる可能性が高いと思われます。
- 火災保険に加入申請されている建物であること
- 3秒間の風速が秒速20m以上であること
- 経年劣化が原因ではないこと
- 敷地内にあること
補償を受けられないケースもありますが、補償を受けるためにも台風で被害を受けたら早急に保険会社に連絡をしましょう。早急に対応しないと時間が経つにつれて経年劣化と判断され、保険が下りない事態になってしまう可能性もあるからです。
とはいえ、個人では被害箇所の特定や申請書類の作成など手続きが煩雑であるため、火災保険のプロの力を借りることも検討してください。火災保険申請サポートは建物と火災保険の両方に精通しているため、申請可能な被害箇所を見逃さず、給付金を最大化してくれます。
修復ナビでは相談者の不安を少しでも軽減するために、まずは無料でお話を伺っております。メールやLINEで簡単に質問できますので、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。