「火災保険が適用される範囲ってどこまでなの?」
「火災保険を申請するにはどうすればいいの?」
上記のように、火災保険に加入していても、適用範囲や申請手順が分からなくて困っている人も少なくないでしょう。
火災保険は自然災害をはじめ、様々な事態で傷ついた家を修繕するために役立つ保険です。
この記事では、火災保険の適用範囲や申請方法、もらえる保険金額などを詳しく解説します。
最後まで読めば、火災保険を適切に活用できるようになり、自然災害の被害に遭っても落ち着いて対応できるでしょう。
あなたが思っている以上に、火災保険で保険金を受け取れるケースは多くあります。
火災保険の申請漏れをなくすために、火災保険申請サポート業者の利用をおすすすめします。
火災保険申請サポート業者とは、火災保険の補償対象として申請できる損傷がないか建物調査を行い、申請手続きのサポートを行ってくれる業者です。
火災保険の補償が適用される範囲とは?
火災保険に加入していても、どこまで補償されるのか分からないという人もいるでしょう。
ここでは、火災保険が適用される範囲について解説します。
火災保険の対象とされる「建物」や「家財」は以下のように決められています。
- 「建物」には敷地内の塀や車庫、物置も含む
- 「家財」は家の中にある家電や雑貨、衣類などをさす
それぞれをしっかりと把握し、適切に火災保険を申請できるようにしましょう。
①「建物」には敷地内の塀の車庫、物置も含む
火災保険で「建物」を補償対象に指定した場合の補償範囲が分からないという人もいるでしょう。
火災保険における「建物」とは家やビルなどの不動産の総称を指すので、敷地内の車庫や物置も建物の範囲に含まれます。
建物を補償対象に指定した場合は、車庫や物置の損害に対しても補償を受けることができます。
火災保険の補償額は、「新価」あるいは「時価」どちらの契約を選択するかによって異なることを認識しておきましょう。
新価での契約の場合は、「被害に遭ったものと同じものを新しく購入する場合にかかる金額」を基準に補償額が決定します。
時価の場合は、「損害発生時点での評価額」が基準となるので、新価よりも補償額が少ないことを覚えておきましょう。
②「家財」は家の中にある家電や雑貨、衣類などをさす
家財というと、建造物に付属している浴槽やクローゼットなどの家具をイメージする人が多いのではないでしょうか。
火災保険における「家財」は家の中にある家電や雑貨、衣類など生活に関わる資産全般をさします。
災害によって衣類や雑貨などに損害が発生した場合も、火災補償を受けることができます。
火災保険の補償対象を指定する際は、「建物」だけでなく、「家財」も選択しておくと安心です。
火災保険の対象となる災害とは?
火災保険は火災のほかにも、さまざまな自然災害に備えられる保険です。
ここでは、火災保険が適用される災害について、災害時に起こり得る被害の事例をあげながら解説します。
- 台風や竜巻などよる風災
- 寒冷地に多い雪災や雹災(ひょうさい)
- 夏に被害が増加する落雷
- 豪雨や洪水、土砂崩れなどの水災
- 失火や放火、もらい火などの火災
上記の5つの災害について、以下で順に確認していきましょう。
①台風や竜巻などによる風災
風災とは、台風や竜巻などの強風による災害をさしており、火災保険の適用範囲です。
風災が原因で「建物」や「家財」に損害が発生した場合は、補償を受けることができます。
以下が風災で起こり得る被害の事例です。
- 強風による窓ガラスの破損
- 台風による塀の倒壊
- 暴風雨に晒されて転倒し、怪我をした
上の2つは、建物および家財に被害が及んでいるので火災保険の申請対象です。
3つ目の被害例は、家具や家財に損害が発生していないので、補償対象とはなりません。
②寒冷地に多い雪災や雹災(ひょうさい)
寒冷地で発生することの多い雪災や雹災は、火災保険の適用範囲です。
雹とは直径5ミリメートル以下の氷の粒をさします。
雪や雹による被害の事例は以下の通りです。
・大量の雹による屋根が破損
・大粒の雹による窓ガラスの破損
・積雪の重みで屋根が変形
・大雪で車庫が破損
雹災は必ずしも冬に発生するとは限りません。
過去には6月に雹が降り、局所的に甚大な被害が発生したケースがありました。
寒冷地などの雪災や雹災が発生しやすい地域に住んでいる人は、上記のような被害を受けた場合に火災保険を申請できることを覚えておきましょう。
③夏に被害が増加する落雷
夏に被害が増加する落雷も火災保険の対象範囲です。
落雷が火災を引き起こし、自宅や家財に損害が発生するリスクは無視できません。
以下が、落雷による被害の事例です。
- 落雷の直撃しによる建物の損傷
- 落雷の過電流による電化製品の故障
事例数は多くないですが、上記のような被害も想定されます。
落雷によって火災保険を申請する際には、落雷が起きた事実を証明する資料の提出が必要です。
年数が経つと資料を探しにくくなるので、被害を受けた際には、すぐに気象庁のHPや新聞記事などで情報を収集しましょう。
④豪雨や洪水、土砂崩れなどの水災
火災保険に水災補償を付加することで、豪雨や洪水、土砂崩れなどの水災に対して補償が適用されます。
水災に対して火災保険が適用となる被害の事例を紹介します。
- 豪雨による窓ガラスの破損
- 豪雨が原因で河川が氾濫したことによる建物や家財の浸水
- 土砂崩れによる屋根や塀の倒壊
- 台風や低気圧などの影響で海面が上昇し、海水が溢れ出したことによる建物の浸水
近くに川や山がある家は、豪雨により土砂崩れや河川の氾濫が起こるリスクがあります。
万一に備えて、火災保険に水災補償がついているか確認しておきましょう。
⑤失火や放火、もらい火などの火災
放火やもらい火は、当人の故意ではなく事故に該当するので、火災保険で補償されます。
もらい火は火災の要因を作った人に過失がありますが、基本的に損害賠償は発生しません。
もらい火で建物や家財に損害が発生した際に補償を受けるには、被害を受けた当人が火災保険に加入している必要があります。
もらい火により火災保険を申請すると「失火見舞雇用保険金」を受け取れます。これは、もらい火による損害を受けた人に対する保険会社からの見舞金に該当するものです。保険金額は契約時に定めた保険金の30%を上限とし、最大30万円です。
失火による火災は、当人に重大な過失が認められると、補償適用外と判断されます。
重大な過失とは、以下のようなことをさします。
- ガスコンロの火を消さずに外出してしまった
- タバコの火を消さずに、ゴミ箱に放置していた
- ガス漏れを指摘されていたのにも関わらず、対処せずに放置していた
当人の努力や注意で回避できた損害に関しては、重大な過失とみなされ、保険金は支払われません。
火災保険の適用外になるケース3選
火災保険の適用外になるケースは、主に以下の3つです。
- 経年劣化による場合
- 免責金額以下の損失
- 故意による過失
火災保険の適用範囲について、正しく認識していないと、後で損をしてしまう可能性があるので注意しましょう。
それぞれのケースを以下で解説するので、何が適用範囲外なのか把握するようにしてください。
①経年劣化による場合
火災保険は、経年劣化による建物の破損に対応していません。
火災保険の適用が認められるのは、台風など異常気象が起きた際の屋根の破損などです。
経年劣化によって自然にはがれてしまった屋根は、火災保険の適用外となります。
ただし、古い屋根が台風などの異常気象によって剥がれた場合は別です。
鑑定士が屋根の状態を確認後、全部補償や一部補償、適用外いずれかの判断が下されます。
②免責金額以下の損失
火災保険で受けられる補償金は、損害額の全額ではありません。
一部を免責金額として自己負担する必要があります。
免責金額は会社や保険の契約によって異なり、0円のケースもあれば20万円に設定する場合もあり、金額は様々です。
免責金額を高く設定すると、火災保険の適用があっても多くのお金を支払わなければなりません。
しかし、その分だけ保険料が安くなるメリットがあります。
自身の支払い能力を考慮して、免責金額を決めるようにしましょう。
③故意による過失
建物の所有者や保険の契約者に重大な過失や故意があった場合、火災保険の適用外になることがあります。
たとえば、建物に法令違反になるような重大な欠陥がある場合が挙げられます。
「改善しなければ事故等が起こることを予測できた」と判断されると、火災保険は適用外になるのです。
故意の場合は当事者に自覚があるので分かりやすいですが、過失は「少しでも注意していれば気づけた」ケースが該当します。
事前に防げることなので、建物の状態の把握には十分に注意しましょう。
火災保険を最大限活用するために申請サポート業者に相談しよう
ここまで紹介した災害のほかに、不測かつ突発的な事故により損害を受けた場合などにも火災保険は適用されます。
範囲が広いので、火災保険の適用範囲を正確に把握し、申請漏れのないように活用することは困難です。
あなたが思っている以上に火災保険を申請して保険金を受け取れるケースは多くあります。
火災保険を最大限活用するためには、火災保険申請サポート業者の利用がおすすめです。
専門家の調査により、あなたが気付いていない損害が発見され、保険金を受け取れる可能性があります。
火災保険の申請手続きは複雑です。
書類の不備があると適切な保険金が下りない可能性があるので、専門家のサポートを受けながら、手続きを行うことが賢明です。
火災保険の申請手順を5ステップで解説
火災保険に加入していても、いざ申請するとなると手順が分からないという人も少なくないでしょう。
ここでは、火災保険の申請手順を5つのステップに分けて解説します。
- 保険会社に連絡して申請対象か確認する
- 修理業者から見積りを取り寄せる
- 申請に必要な書類を準備する
- 保険会社の鑑定人による調査を受ける
- 保険金を受け取る
申請対象になるか保険会社に確認する必要があるので、損害状況や原因を説明できるようにしておきましょう。
また、修理会社から見積りを取り寄せる際は、適切な見積額を算出できるよう複数の修理業者に依頼することがおすすめです。
書類提出後は、保険会社の鑑定人による現地調査で、見積額および補償額の正当性を判断されます。
支払われる保険金額が確定してから2週間~4週間で指定の口座に送金されるので確認しましょう。
火災保険が適用されると保険金はいくらもらえる?
火災保険が適用された際に受け取れる保険金額は、契約時の保険金額の設定方法と被害の度合いによって異なります。
損害が発生した際に、無条件で工事費用の全てが補償されるわけではありません。
損することなく保険金を受給できるように、保険金額の設定方法や、保険金を決定する基準を把握しておくことが大切です。
ここでは、保険金額の設定方法と、被害の度合いに応じて支払われる保険金額の割合について解説します。
申請する際の参考にしてください。
保険金額の設定方法は3つ
保険金額の設定方法とそれぞれの契約内容について以下の表にまとめましたのでご覧ください。
設定方法 | 契約内容 |
全部保険 | 保険金額と保険価額が一致 |
一部保険 | 保険金額が保険価額を下回る |
超過保険 | 保険金額が保険価額を上回る |
「保険価額」とは、保険の対象を金銭的に評価した金額です。
「保険金額」は、保険会社が保険金を支払う際の限度額を示しており、契約時に設定するものです。
保険金額の設定方法は3つあります。
全部保険が最も一般的な設定方法です。
保険金額と保険価額が一致するので、損することなく保険金を受け取ることができます。
一部保険は、保険金額が保険価額を下回っている状態です。
保険金は実際の損害額と契約時に設定した保険金額の割合により支払われる保険金額が決定します。
例えば、保険金額1,000万円の物件に700万円の保険をかけていて、300万円の損害を受けたとします。
上記の場合は保険金額の70%しか保険価額ないので、損害額である300万円に対しても70%を適用した210万円しか補償されません。
超過保険は保険金額が保険価額を上回っている状態です。
支払われる保険金は、保険価額の金額が上限です。
保険価額を超過した分は無効となり、保険料を必要以上に支払うことになってしまうので注意が必要です。
保険会社に連絡し、契約の見直しが可能であるか確認するとよいでしょう。
被害の度合いによるもらえる保険金額の割合
火災保険では、損害状況に応じて、被害の度合いが以下の3つに区分されます。
被害度合い | 保険金額の割合 |
全損 | 契約金額の100% |
半損 | 契約金額の30% |
一部損 | 契約金額の5% |
被害の度合いに応じて、支払われる保険金額の割合が決定します。
損害が門や塀など、特定箇所のみの場合は「一部損」にも該当せず、保険対象外になる場合もあるので、事前に保険会社に確認しておきましょう。
まとめ:火災保険の適用範囲を理解して有効活用しよう
火災保険の適用範囲や補償される災害の事例、申請手順などについて解説しました。
火災保険に加入しているだけで、受けた損害額が全て補償されるわけではありません。
加入している契約の保険の対象や補償内容、保険金額の設定方法によって、火災保険が適用される範囲は大きく異なります。
範囲が広いので、火災保険の適用範囲を正確に把握し、申請漏れのないように活用することは困難です。
あなたが思っている以上に火災保険を申請して保険金を受け取れるケースは多くあります。
もし、火災保険の申請をご自分で行うのが難しければ、火災保険申請サポートのプロである「修復ナビ」を利用するのがおすすめです。
火災保険の申請は複雑な専門知識が必要なため、ご自身で給付金請求を行うと、見落としや間違いが発生する可能性もあります。
スムーズな申請と最大限の給付金を受け取るには、プロの力を借りるといいでしょう。
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